【ルポ】ついに判明した国際ロマンス詐欺犯「ジェニファー」の正体 SNSを通じて筆者に語った呆れた言い訳

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またとない実体験取材のチャンス

 その手口を駆使するジェニファーから今年3月、私はフェイスブックで友達申請を受けた。その後LINEで半年間にわたってやり取りを続けた経緯については、本誌(「週刊新潮」11月11日号)に〈「国際ロマンス詐欺」にだまされてみました〉と題するルポを寄稿した。あらためて簡単に振り返っておく。

 かねて国際ロマンス詐欺の取材を続けていた私は、ジェニファーからのアプローチに、またとない「実体験取材」のチャンスだと判断。彼女にだまされたフリをして「ハニー!」と呼び合う仲になった。ジェニファーからの愛のささやきは、

「あなたはこの世界で最も大切な人。だからあなたを愛している」

「あなたはいつも、私の人生、私の心、そして私の魂の中にいるわ」

 などとエスカレートしていき、早くも私の婚約者として来日する計画まで持ち掛けてきた。その際、米軍を除隊するための申請や、120万米ドル(約1億3300万円)が入った荷物を日本へ搬送する手続きをするよう指示され、搬送手数料4500ドル(約50万円)の支払いも要求された。私もジェニファーに、

「ハニー! あなたを心の底から愛している」

「あなたに狂いそうだ」

 などと返し、彼女との「愛」を育み続けた。

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