木下富美子都議は本当に反省しているのか? 辞職会見で “恨み節”“屁理屈”を連発

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 本当にこの人は反省しているのだろうか。11月22日午後、急遽、都庁で辞職会見を開いた木下富美子都議(55)。約80分間にわたって、無免許運転や長期の議会欠席について詫び続けたのだが、時折、屁理屈や議会への恨み節を挟み込んでくるのだ。その度、報道陣からは溜め息が漏れ……。

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最初は真摯に頭を下げていたが……

 午後6時過ぎ、木下氏は代理人弁護士を伴って現れた。今回の服装は黒系のスーツに青いジャケット。先日初登庁した際、胸元が開いた真っ赤なワンピースを着て批判されたことを気にしてのセレクトか。

 まず、起立して無免許運転を繰り返してきたことについて謝罪した。

「免許停止中に車の運転をすることは都議会議員でなくても、絶対にあってはならないことです。にもかからず、私は免許停止中に運転してしまいました」

「規範意識が薄い、議員の資質に欠けるなど、厳しいご意見をいただいています。当然のことだと思います。私の遵法精神がなかったことについては、本当に申し訳なく思っています。多くの都民のみなさま、有権者のみなさまに、改めてお詫び申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」

 こう述べると、木下氏はフラッシュが焚かれるなか、深々と頭を下げた。だが、真摯な態度を見せたのはこれまで。この後、誰も聞いてはいない実績を強調したり、屁理屈や議会への恨み節とも取れるようなことを言い出したり……。本当に反省しているのか甚だ疑問なのである。

理不尽な現実

 報道陣を絶句させたのは、会見が始まって10分くらい経った時。なぜ辞職を選んだかを説明するくだりで、

「85歳になる父の安全が脅かされる事態になり、これ以上家族を巻き込むわけいかないという決断になりました。私としては、有権者の方々に選んでいただいたことをもっとも大切に考え、4年間の任期、都議を続けたいという思いでした。ですが、仕事がしたくて議員継続を望んでいるにもかかわらず、仕事をさせてもらえない現実が明らかになりました。もちろん、議員の仕事は議会に出席するだけではありません。しかし、議員として、十分に仕事をさせてもらえない理不尽な現実に悩みました」

 11月9日、当選後初めて議会にやってきて公営企業委員会に参加しようとしたものの、他の都議が退席してしまい委員会が開催されなかったことを、「理不尽な現実」と言ってのけたのである。同席した弁護士まで、「木下を議会に呼んでおき、出席するとボイコットする。仕事をさぼっているのはどちらも同じ」などと議会批判を打ち始める始末。

 そして、またもやといった感じで「支援者」の声を披露するのであった。

「(前の任期中に)こんなに親身になって、対応してくれた都議はいなかった、本当にありがとう。そういったお声をいただき、お役に立てたことが嬉しくて……。本当に………、本当に嬉しく思ったものでした」

「負けずに頑張って欲しい、これからも力を貸してほしい、そんなみなさまの声、事故以来、直接、励ましていただいた支援者、家族には感謝でいっぱいです」

 百歩譲って、この期に及んでそんなふうに励ましていた支援者が実際にいたとしても、その何十、何百倍もの有権者が、一刻も早い辞職を望んでいたという現実を理解していないようなのである。

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