『敗北を抱きしめて』ジョン・ダワーが評価した、日本の戦意高揚映画と戦争モチーフ着物に見られる「近代性」

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 アメリカの歴史家ジョン・ダワーと深い親交のあるジャーナリスト会田弘継氏は、ある日「日本の明治維新とアメリカの南北戦争」を発端に「日本近代史観」について語り合った。アメリカ同様に「半封建・半近代」国家だった日本は、アメリカを後追いしながら近代化したのではなく、両国の通った道はパラレルだというダワーの指摘。それはベトナム戦争体験から導かれた、西欧主導の近代観への深い懐疑から生まれていた。

 アフガニスタンでの米国主導の国家建設・民主化が失敗に終わり、その正当性が見失われたいま、ダワーの提出した相互に影響し合う「諸近代」という概念の持つ意味は重い。...

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