鈴木もぐら、粗品、岡野陽一…クズっぷりアピール「ギャンブル芸人」急増のウラ

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 絶大な人気でギャラを稼いでも片っ端から使ってしまい、さらに借金まで重ねる。そんな「破滅型芸人」と言えば、五代目・古今亭志ん生(1890~1973)や初代・桂春団治(1878~1934)が伝説的存在だ。藤山寛美(1929~1990)の名前を思い出すファンもいるだろう。

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 ところが、80年代の漫才ブームあたりから、破天荒な芸人が目立たなくなっていった。担当記者が言う。

「昔なら芸人イコール『呑む・打つ・買う』というイメージがありました。ところがタモリさん(76)、ビートたけしさん(74)、明石家さんまさん(66)が“ビッグ3”と呼ばれるようになった頃から、次第に変わっていったと思います。実際は、呑んだり、打ったり、ということも行われていたはずですが、少なくともそうしたことを全面には押し出さなくなりました」

 女性ファンが多いアイドル的な芸人も珍しくなくなった。劇場にも若い女性が詰めかけるようになると、“呑む”や“打つ”はネタとして通用しない。浪費ネタに観客は笑うどころか、ドン引きするようになってしまった。

 これにトドメを指したのが、テレビ各局の“コンプライアンス重視”の姿勢だろう。

鈴木もぐらと粗品

「ところが最近は、『打つ』芸人が注目を集めています。具体的には『ギャンブル芸人』と呼ばれ、今やブームと言っていいでしょう。『酒好き芸人』も大勢いますが、博打ネタのインパクトには勝てません。借金ネタとセットになることも多く、いわゆる『クズ芸人』の一部も含みます。大勝ち・大負けネタ、ギャンブル依存ネタなど、視聴者の関心を惹く話題がたくさんあるのです」(同・記者)

 泥酔して二日酔いになることは誰にでもできる。しかし、競馬で100万円の借金を背負うことはなかなかできない。自分たちには体験できない世界を垣間見せてくれるギャンブル芸人に注目が集まる理由だろう。

 今年のキングオブコント(KOC)で優勝した空気階段の鈴木もぐら(34)は、競馬に金をつぎ込んでいることで有名だ。そもそもKOCに出場する際の抱負が「優勝してギャンブルで作った借金を返したい」だった。

 霜降り明星の粗品(29)は、大勝ち・大負けネタが話題になることが多い。一例を挙げれば、10月18日から20日までの3日間、競馬、競輪、競艇で約700万円を失ったとTwitterに発表した。

 21日、競輪に77万円をつぎ込んだところ、予想が的中して約326万の勝利。うち約249万円を日本財団に寄付したと発表した。

 10月9日にTBS系列で放送された「オールスター感謝祭」では、MCの今田耕司(55)から貯金額を質問され、粗品が「7円」と答えたことも話題になった。

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