米倉涼子「ドクターX」の勢いに陰り 「中園ミホ」脚本&「Ado」声出演も効果はいま一つ

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 米倉涼子が主演する「ドクターX~外科医・大門未知子~」の第7シリーズ(テレビ朝日)に勢いがない。視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)は、20%超えがないばかりか、11月4日の第4話では全シリーズ中最低の15.2%を記録した。一体、どうした?

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 とはいえ、11月11日の第5話は16.7%と、1.5ポイントも上乗せした。民放プロデューサーに聞いた。

「4話と5話は脚本家が違います。4話はまだ38歳の香坂隆史、5話で中園ミホさんに戻ったんです」

「ドクターX」って、中園作品ではなかったのか。

「元々はそうです。12年の第1シリーズは全話が中園さんの脚本で、平均視聴率は19.1%、最終回には24.4%を記録して、シリーズ化が決定しました。ところが翌年の第2シリーズでは、中園さんが書いたのは1話と2話のみで、ベテラン脚本家の林誠人さんや寺田敏雄さんが半分以上を手がけました。このシリーズの平均視聴率は23.0%、最終回は26.9%となり、以降も中園さんはシリーズ中2~3作だけ書くようになっていたのですが、17年の第5シリーズではとうとう1作も書かなかったのです」

 まさか飽きてしまったわけではないだろうが。

ベタを恥じない強さ

「もともと彼女の作品は、他の脚本家が入ることが多いんです。『自分は怠け者だから、全部脚本書いてやろうと思わないです』と語ったこともありますが、売れっ子作家として視聴率への執着は業界No.1と言われる人ですからね。全作書こうと思えば、できる方だと思います。実際、14年の朝ドラ『花子とアン』(NHK)は、もっとキツかったはずですが、全作を書いていましたから。それでもシリーズが続くとなかなか大変です。大御所となって、今さらガムシャラに書く必要もないでしょう」

 しかし、彼女は第6シリーズで帰ってくる。

「テレ朝からの要請もあったかもしれません。『私、失敗しないので』を決めゼリフに権力に立ち向かう大門未知子は、彼女が作り上げたキャラクターですからね。『ハケンの品格』(日本テレビ)、『七人の秘書』(テレ朝)など他の作品にも見られますが、愉快、痛快、勧善懲悪が常に根底に流れていて、『水戸黄門』のような“ベタ”を恥じないところが彼女の持ち味です。彼女でないと出せない味があると思います」

 もっとも第6シリーズは、全10話中5作を彼女が書いたにもかかわらず、平均視聴率が18.5%と20%を割り、第5シリーズより下回った。

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