安倍元総理が細田派“乗っ取り”を画策か 次期総裁選で高市総理大臣が生まれる可能性も

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派閥復帰、そして領袖への就任

 そのため安倍氏は、議長に推薦するのを口実に細田氏を清和会から遠ざけ、自身の派閥復帰、そして、領袖への就任を目論んでいるというワケである。

「松野博一さんが岸田政権の官房長官となったことで、安倍さんに近い西村康稔さんが派閥の事務総長を継いだ。また、福田系の有力議員は閣僚や党の要職に就いているため、派閥の動向に口を挟みづらい。さらに、安倍さんと距離を置く重鎮たちが総選挙での苦戦で勢いを失えば、安倍さんの復帰は時間の問題。細田さんにしても、派閥の分裂を避けるためには安倍さんへの禅譲を呑まざるを得ないのではないか」(同)

 細田派から安倍派に看板が書き換えられると、いよいよ安倍氏のキングメーカーとしての地位も強固なものになる。

「安倍派が誕生すれば、当然ながら、清和会出身の高市さんも合流する。次期総裁選では、清和会全体で高市さんを推す可能性が高いと考えられます。高市さんが“女性初の総理”に上りつめる日は遠くないかもしれません」(同)

 自民党は単独過半数割れという悪夢は免れたものの、甘利明前幹事長が小選挙区で敗れ、石原派は領袖が落選。現職大臣が地盤を失うという波乱もあった。そうしたなか、

「今後は、これまで以上に安倍さんの影響力が増すのは確実です。巧妙に安倍さんを遠ざけてきた岸田総理にとっても脅威に違いありません」(同)

 加えて、安倍元総理が最大派閥を牛耳ることになれば、党内政局は避けられないところだ。

週刊新潮 2021年11月11日号掲載

特集「赤絨毯 『不合格者』たちの後始末」より

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