日本ハム再建へ…「新庄剛志」新監督の“命運”を握る8人の若手選手リスト

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完全な低迷期

 日本ハムの新庄剛志新監督が11月4日、就任会見を行い、初めて公の場でその思いを語った。「優勝なんか一切目指しません」、「監督ってみなさん呼ばないでください。ビッグボスでお願いします」、「新しい野球というものを作っていきますので、乞うご期待」などといった「新庄語録」全開の会見となり、地元・札幌の期待は早くも高まっている。

 しかしながら、監督のスター性だけでチームが強くなるほど、プロ野球は簡単なものではない。日本ハムは、2016年に大谷翔平(現・エンゼルス)の大活躍で日本一に輝いたが、それ以降の5年間は3位が1回、5位が4回と完全な低迷期に入っている。そんなチームを立て直すためには、現有戦力の底上げは必要不可欠だ。そこで、今回は、日本ハムの再建に向けてカギを握る選手は誰なのか、考察してみたい。

長打力の野村と高浜

 今季のチーム成績を見てみると、大きな課題となっているのは得点力不足だ。チーム打率.231、78本塁打、454得点は、いずれもリーグ最下位。長年、主砲として君臨した中田翔をシーズン途中に巨人に放出しただけに、クリーンアップをどう組んでいくか、大きなポイントとなる。

 新庄新監督にとって幸運なのは、長打力が自慢の若手選手が比較的揃っているという点である。今季、高卒3年目の野村佑希と7年目の高浜祐仁が、その能力を開花させる兆しを見せた。

 野村は、開幕早々に左膝を痛めて、約2カ月間の二軍暮らしが続いたものの、復帰後にサードの定位置を獲得。99試合に出場して、99安打、7本塁打をマークし、シーズン終盤には4番も任された。高い弾道の打球が持ち味で、広い本拠地も苦にしないところは、大きな魅力である。

 高浜は19年オフに一度、育成契約となったものの、翌年早々に支配下登録に復帰した。今季はプロ初ホームランを含む8本塁打を放ち、大きく飛躍した。8月と9月は調子を落としながら、シーズン終盤に再び持ち直してきたことは大きな自信となったはずだ。野村と高浜が、今年以上の成績を残し、揃ってクリーンアップとして固定できれば、チームの得点力は大きく改善するだろう。

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