東京駅vs.横浜駅 ターミナル駅利用者対決の勝者は? 細かくデータを積み上げると

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1日中大変な数の人々で埋めつくされている

 以上のように1日平均で乗降者数と乗換者数とを合わせた利用者数を求めてみたところ、横浜駅は211万2874人、東京駅は191万9967人と結構な差がついた。東海道新幹線と東北新幹線などとの乗換者数は恐らくは1日平均数万人程度と見られるから、両者の差はなかなか縮まらない。

 とはいえ、横浜駅には利用者数が減少する要素が存在する。相模鉄道の相鉄新横浜線が2019(令和1)年11月30日に開業してJR東日本東海道線との相互直通運転が開始された結果、横浜駅を経由する乗換者が減ったと考えられるからだ。

 なお、相模鉄道は2022(令和4)年10月から翌2023(令和5)年3月までの間には相鉄・東急直通線を介して東急電鉄東横線ともやはり相互直通運転を実施する予定で、乗換者数はさらに減少するであろう。

 朝5時から深夜1時までの20時間が営業時間であるとすると、1時間平均の利用者数は横浜駅が10万5644人、東京駅が9万5998人にも達する。順位がどう変動しようが、両駅とも構内が1日中大変な数の人々で埋めつくされているのは間違いない。

梅原淳
1965(昭和40)年生まれ。三井銀行(現在の三井住友銀行)、月刊「鉄道ファン」編集部などを経て、2000(平成12)年に鉄道ジャーナリストとしての活動を開始する。著書に『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)ほか多数。新聞、テレビ、ラジオなどで鉄道に関する解説、コメントも行い、NHKラジオ第1の「子ども科学電話相談室」では鉄道部門の回答者を務める。

デイリー新潮取材班編集

2021年10月30日掲載

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