小室眞子さん、圭さん結婚 宮内庁のいい加減な発表は無責任な現実逃避に聞こえる

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圭氏が困ったタイプであることは確かだが…

 私自身は、2018年2月8日に「『眞子さまがかわいそう』などというのは、成人皇族である眞子さまに失礼だと思います」(ネット・メディア「アゴラ」)と書いている。

 どうして眞子様が小室圭氏に拘泥されるのかといえば、あまりにも小室圭氏が批判されるので、「気の毒だ。小室さんだけでなくお母様までひどくいわれるのも全て私のせいだ」と考えられているからでないかと思ったことも理由だ。

 また、私はこの件については、小室圭氏よりはるかに眞子様のほうに反省すべきことが多いと思う。小室圭氏がいささか困ったタイプの人物であることは確かだが、玉の輿を狙うとか、逆玉をねらうことは、爽やかではないが、道徳上許されないことでない。

 もともと、逆玉志向だったらしい小室圭氏が、思いもかけぬ大魚に巡り会って、眞子様の心をつかむ努力をしたところでそれが悪いこととはいえまい。ロマンスの詳しい経緯の真相はいまだ不明だが、熱心だったのは眞子様のほうだったかもしれないし、両殿下だってそれほどネガティブだったわけでもなさそうだ。

 それに対して、眞子様は、内親王としていささか無責任に過ぎる。内親王に生まれたからには、皇族でなくなっても品位を保ち、皇室をさまざまな形で助けるのに好都合な生活をして欲しいものである。

 しかし、国民の声にも謙虚に耳を傾けたうえで、なお、愛に生きたいと仰ることを否定できないし、その場合には、小室氏との生活の将来像を慎重に組み立て、記者会見でも開いて自分で国民に説明されるべきだったと思う。

 また、圭氏の母親の佳代さんも何かと非常識なところはあるが、400万円の借金問題には最初から圭氏も関与しており、佳代さんにだけ批判が集中したのは、フェアでなかったと思う。

 それを、眞子様を批判するのは恐れ多いということで、小室母子が集中砲火を浴びたのは、皇室報道ではありがちで、たとえば、やんごとない方を批判するかわりに、宮内庁長官を批判したりすることもありうるのだが、それにしても、少しアンフェアだったかもしれないし、そこは、同情したい。

八幡和郎(やわた・かずお)
評論家。1951年滋賀県生まれ。東大法学部卒。通産省に入り、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。徳島文理大学教授。著書に『誤解だらけの皇位継承の真実』『令和日本史記』『歴史の定説100の嘘と誤解:現場からの視点で』など。

デイリー新潮取材班編集

2021年10月27日掲載

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