【おかえりモネ】清原果耶インタビュー モネと菅波の名シーンを振り返る

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3度目の朝ドラ出演

 助演陣は「超」が付くほど一流ぞろい。モネの祖父・龍己役が藤竜也(80)、父・耕治に扮しているのは内野聖陽(53)、母・亜哉子役は鈴木京香(53)……。

「撮影が始まった序盤は毎日、緊張しました。皆さんの表現を見落とさないよう、全部拾い、受け止められるように、気を張っていた部分がありました。撮影に馴染めてからは皆さんのお芝居を毎日、間近で見られることが幸せでした。勉強になりました。特権だなと思いながら演じていました」

 間もなく終了は淋しいのでは?

「(9月3日に)撮影がアップした時も、今も淋しいという気持ちはあまり大きくなくて。無事に撮りきれて良かったです。(コロナ禍という)状況の中での撮影でしたので。中断することなく放送できたことは凄くありがたいことだと思う気持ちでいっぱいです」

 よく知られているとおり、清原の朝ドラ出演は今回で3度目だった。女優デビュー作が2015年度後期の朝ドラ「あさが来た」。豪商の今井家の女中・ふゆを演じた。まだ中学2年生だったが、周囲に埋没せず、しっかりと存在感を示した。

 次は2019年度前期の朝ドラ「なつぞら」に出演。今度はヒロイン・なつ(広瀬すず、23)の妹・千遥役だった。当時、17歳。にもかかわらず、30代まで演じ、見る側に違和感を全く抱かせなかった。

 ただし、ヒロインと助演は責任も負担も違う。

「今までは主演の方の背中を見ながら、いろいろなことを勉強してきましたが、今回はモネとして率先し何か動かすことができたら良いな、という思いだとか責任感みたいなものが役に対しても作品に対してもありました。それが画面を通して続けられたかなと思います」

結末について尋ねると…

 撮影中の自分の視野も広がったようだ。

 「そうなっていたら、良いなという程度のことなんですけど。今までは現場全体を見るというより、自分の役に集中しすぎてしまうみたいなことがほとんどだったんです。ですが今回、なるべくいろいろなところに目を向けられたら良いなと思いながら撮影現場に立っていました。そういうことが少しでも出来ていたら、良いと思います」

 さて、気になる物語の結末は……。

「この作品を受け取ってもらったことによって、見てくださった方の日常の小さなありがたみとか、幸せとか、そういうものが今まで以上に見つけてもらえるような作品になっていたら良いな、と思います」

 ストレートな表現は控えたが、ダークな結末にはならないのは間違いなさそう。安達さんも哀しいラストを否定している。

 どうやら明るい締めくくりになりそうだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年、スポーツニッポン新聞社入社。芸能面などを取材・執筆(放送担当)。2010年退社。週刊誌契約記者を経て、2016年、毎日新聞出版社入社。「サンデー毎日」記者、編集次長を歴任し、2019年4月に退社し独立。

デイリー新潮取材班編集

2021年10月26日掲載

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