ヤクルトの「内川残留問題」、大物はクビにしづらく優勝争いの最中に登録抹消で「もっとチャンスを」とイライラを募らせて

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年俸5000万円は安いか高いか

 唯一と言ってよい見せ場は7月9日の広島戦。同点の9回1死満塁、代打で出番が回ってきて、センター前にサヨナラ安打を放ち、お立ち台に登った。

「正直、成績は期待外れとしか言いようがなく内川は1年契約なので今年でクビもあり得るわけですが、残留問題が浮上しているのは、たとえ活躍していなくともビッグネームはクビにしづらいからです。例えば松坂大輔もメジャーリーグから戻ってきてソフトバンク→中日→西武と渡り歩きましたが、全て2年以上在籍しています。内川は2000本を達成している大物選手で、そう言った格のある選手を1年で切るという選択はなかなかないのです」(先の記者)

 内川の今季の年俸は5000万円。不甲斐ない成績に決して安い買い物とは言えまい。

「来季も同額だと1億ですからね。ヤクルトは山田や石山泰稚投手など長期・大型契約を結んでいる選手が複数いて、何かをカットしない限り、ここ数年は金欠状態で凌がなければならない。さらに嬉しい悲鳴というべきか、今年は活躍した選手が多く年俸アップが続出するのは間違いない。たとえ5000万円でも出費は抑えたいところでしょう」

なんでオレが2軍なの?

 チームが優勝を争う中、内川は10月16日に出場選手登録を抹消された。

「2軍の日程が終わり、そこから勢いのある選手を上で使いたいと監督が考えるのは当然です。内川は常勝ソフトバンクの一員として経験も豊富なので、そういった部分で寄与して欲しいという狙いもあったかと思いますが、なにぶん気難しいというか孤高というか、若手のお手本にはなり得ていません」

 この点、先に触れた内海とは違うようだ。

「今季は何度も1軍から外れましたが、そのたびに“なんでオレが2軍なの?”というような態度だったようです。成績が伴っていないことへの歯がゆさもありつつ、もっとチャンスが欲しいとイライラを募らせたということなのでしょう。ソフトバンクを出る時の理由がそれでしたからね。それはともかくとして、首脳陣としては使いづらい選手になってしまっているのかもしれませんね」

デイリー新潮取材班

2021年10月26日掲載

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