「嵐の22周年」 活動休止期間中に見せるジャニーズではレアな“疑似グループ活動”

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ジャニーズの歴史でレアケース

 テレビ番組やCMは、このように嵐全員でやっていたものを、嵐のメンバー(1~2名)+後輩(3~4名)という新たなチームで引き継ぐかたちが目立つ。

 さらに、“引き継ぎ”ではないものの、二宮和也が立ち上げたYouTubeチャンネル「ジャにのちゃんねる」は、二宮以外のメンバーに中丸雄一(KAT-TUN)、菊池風磨(Sexy Zone)、山田涼介(Hey! Say! JUMP)と、これまた嵐のメンバー+ジャニーズの後輩たち、といった構成だ。

 実はジャニーズの歴史において、このようにグループの垣根を越えるのはレアケースだ。

 97年に阪神淡路大震災のチャリティーとしてKinKi Kids、TOKIO、V6のメンバーで結成されたJ-FRIENDSや、2005年にKinKi Kidsの堂本剛とTOKIOの国分太一によるユニットで主演映画も制作されたトラジ・ハイジなどがあるが、いずれもチャリティー目的や主演ドラマ・映画などが絡んで、期間も限定的なかたちがほとんどだ。

 このように、1年でこんなに同時多発的に、しかもCDリリース等が絡まないかたちで起こるのは珍しい。これは、嵐という国民的アイドルが、一度バラバラに活動せざるを得ない現状によって生まれた、思わぬ副産物だったと言えよう。

“疑似グループ活動”での楽曲発表も

 嵐メンバーの“疑似グループ活動”は、もちろんファンにとっては完全な代替とはならないであろうが、彼らの魅力のひとつであった“男性同士の仲の良さ”が、垣間見えるものとなっている。

 各“チーム”は、それぞれ嵐のメンバーが最年長ではあるものの、体育会系のような“引っ張っていく”感じでもなく、嵐メンバーが他のメンバーと魅力を“引き出しあっていく”雰囲気で、安心して見ていられる空気感も引き継がれている。

 40代に差し掛かろうとする嵐のメンバーが、20代の後輩たちに、決して権威を振りかざすことなく、先輩でありながらもときに同年代の仲間かのように振る舞うのは、理想の職場像のようでもある。

 嵐にしか興味がなかった層も、これによって後輩ジャニーズたちの魅力に気づくきっかけになるだろう。なにより嵐のメンバーには、後輩の魅力に気づいてもらおうという姿勢が見える。

「ジャにのちゃんねる」はデビュー前のジャニーズJr.にも言及されるなど、その名の通り二宮のチャンネルでもありながら、しっかりとジャニーズのチャンネルでもある。壮大なジャニーズの世界への、YouTube上に置かれた自然な入り口としての役割を果たしているといっていいだろう。

 10月7日放送の「VS魂」では相葉雅紀が「このメンバーでFNS歌謡祭出よう」と、同番組のレギュラーメンバーでの主題歌プロジェクトも始動。CDデビュー前であるジャニーズJr.の浮所まで巻き込んでのこの“疑似グループ活動”での楽曲発表も実現するかもしれない。

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