巨人「巨額資金」がドブに消えた…コスパが悪すぎる“補強戦略”の大問題

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Bクラス転落となれば

 セ・リーグ3連覇を目指したものの、優勝争いから完全に脱落した巨人。9月以降は連敗を重ね、クライマックス・シリーズ進出すら危ない状況となった。今月上旬には、原辰徳監督の続投が決定的と報じられているが、もしBクラス転落となれば、一転して退任も大いに考えられるだろう。では、巨人失速の原因は果たしてどこにあるのだろうか。まず、大きいのが新たに加入した選手が軒並み期待通りの働きを見せられなかった点にある。昨年オフから現在までに入団した主な選手の成績と年俸を並べてみると、以下のようになった。

【1億円】井納翔一:5試合 0勝1敗 防御率14.40
【3000万円】山口俊:14試合 2勝8敗 防御率3.56
【2億円】梶谷隆幸:61試合 64安打4本塁打23打点11盗塁 打率.282
【1億2600万円】テームズ:1試合 0安打 打率.000
【3億1000万円】スモーク:34試合 31安打7本塁打14打点 打率.272
【1600万円】広岡大志:75試合 17安打3本塁打9打点2盗塁 打率.175
【3億4000万円】中田翔:30試合 12安打3本塁打7打点 打率.150
【3000万円】ハイネマン:10試合 4安打0本塁打2打点0盗塁 打率.160

※金額は推定年俸。中田は巨人入団後の成績。
※井納は2年総額2億円、梶谷は4年総額8億円。シーズン途中で退団したスモークは、2年契約で年俸3億1000万円という契約だった。

残り2年の契約期間に復活できるか

 シーズン途中で退団した選手や途中加入の選手も含まれているため、上記の年俸総額を支払っているわけではないが、それでもかなりの金額を費やしている。それに見合った効果が得られたかと言えば、その結果は「ノー」と言わざるを得ない。

 巨人の投資失敗は、新加入の選手だけではない。昨年オフにはポスティングシステムで、メジャー移籍を目指した菅野智之は、前年から1億5000万円アップの年俸8億円という球団史上最高額で残留となったが、今年は大きく成績を落としている。

 また、2019年から5年総額25億5000万円という大型契約で加入した丸佳浩も今年は大きく成績を落としている。過去2年間の貢献度は大きいとはいえ、残り2年の契約期間に復活できるかは未知数である。

 ほかにも、サンチェス(年俸3億4000万円・2020年から2年契約)、陽岱鋼(年俸3億円・2017年から5年契約)、小林誠司(年俸1億円・2020年から3年契約)といった高額な複数年契約を結んでいる選手が、その金額に見合った活躍を見せていない。

 実績のある選手を獲得、また残留を要請するにはある程度の好条件を提示する必要があるというのは理解できる。しかしながら、これだけ低迷している選手が多くなると、球団の編成担当が正常に機能していないと言われても仕方がないだろう。

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