やさぐれ芸人「ヒコロヒー」の存在感 女優業も高評価でフワちゃんも戦々恐々

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“やさぐれ女性芸人”の最新系

「ヒコロヒーさんも『ヒコロヒーの金借りチャンネル』というYouTubeチャンネルを開設、芸人や消費者金融から金を借りていることを赤裸々に伝えていました。ちょっとヤンキーっぽいルックスに見えることもあり、それがリアリティを生んでいるのだと思います。ちなみに彼女のキャッチフレーズは『国民的地元のツレ』。地方都市におけるヤンキーチックな女友達というイメージです」(同・スタッフ)

 気がつくと、女性の“クズ芸人”、“やさぐれ芸人”も存在感を増している。お笑いコンビ「納言」の薄幸(28)のブレイクも記憶に新しい。くわえタバコにチューハイの缶を持ちながら毒舌を吐く姿が人気を呼んだ。

「そもそも80年代、『ハイヒール』のモモコさん(57)がヤンキー女子的なイメージで注目を集めました。それが発展して“やさぐれ女性芸人”というジャンルが生まれました。酒やタバコを愛し、本音で生きるという姿勢を、視聴者が喜んだのです。代表は椿鬼奴さん(49)や、まちゃまちゃさん(45)、『尼神インター』の渚さん(37)といった面々です。一時期は大久保佳代子さん(50)も、そんな立ち位置でした」(同・スタッフ)

 今や“やさぐれ女性芸人”の若手ナンバーワンがヒコロヒーというわけだ。彼女の登場で、ただでさえ激しかった競争が更に激化するという。特に同性である女性芸人は食われてしまうリスクが高いようだ。

フワちゃんも戦々恐々!?

「『尼神インター』の渚さんや『納言』の薄幸さんはキャラが被ります。ヒコロヒーさんと薄さんはYouTubeで共演して話題になりました。とはいえ、少なくとも地上波のバラエティ番組では『どちらか1人』というキャスティングになる可能性があります。更に“毒舌芸人”も安閑とはしていられないでしょう。『ぼる塾』のあんりさん(26)は『強力なライバルが出現した』と思っているはずです。芸風は全く違いますが、最近はぱっとしないフワちゃん(27)がヒコロヒーさんに食われても不思議ではありません」(同・スタッフ)

“クズ芸人”でも毒舌で芸人仲間を批評する――。この意外性がヒコロヒーの人気の秘密だとすれば、エッセイ集の上梓も同じベクトルだと言えるかもしれない。

 何しろ“やさぐれ女性芸人”だったはずなのに、実は読書家で開高健のファンだと明らかになったのだ。多くの読者が意外だと受け止めたのは間違いない。

 本に関するインタビュー記事なども増えてきている。彼女の新しい引き出しになるのは確実だろう。更に演技の仕事も広がっていきそうだ。

「演技もヒコロヒーさんが芸能界を生き残るための有力な武器になりそうです。出演した2本の連ドラはいずれも自然体で、あまり演技をしないアプローチが功を奏しました。女優として器用なところがありそうです。役柄と素が近いなど、ドラマのスタッフも育てようと色々配慮しているはずです。今後も出演依頼は増えるのではないでしょうか」(同・スタッフ)

デイリー新潮取材班

2021年10月19日掲載

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