TBS「THE TIME,」に戦々恐々は裏番組ばかりでない 身内の「ラヴィット!」も正念場

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8時台の強敵

「早朝の情報・報道番組から生活情報番組へ繋ぐのは、05年にスタートした『みのもんたの朝ズバッ!』(5:30~)から『はなまるマーケット』(8:30~)へ繋いで、TBSが朝を征した頃を意識しているのかもしれません。『はなまる』が低迷した後は、ワイドショー路線に戻りましたがことごとく失敗したため、4月からニュースを一切扱わない『ラヴィット!』をスタートさせました。しかし、低視聴率で打ち切られた『グッとラック!』よりも数字が取れない状態となっていますからね。前の番組の数字を上げれば、『ラヴィット!』も上がると踏んだのでしょう」

 夢よもう一度、ということか。

「もっとも、『ラヴィット!』に朝の視聴習慣を変えるだけの需要があるかというと微妙なところです。民放は『THE TIME,』はじめ『ZIP!』『まざまし』『グッド!モーニング』はいずれも8時で終わり、一斉に次の番組へと引き継がれるわけです。『羽鳥慎一モーニングショー』(テレ朝)を筆頭に、加藤浩次の『スッキリ』(日テレ)、谷原章介の『めざまし8』(フジ)がしのぎを削っているのです。たとえ早朝の『THE TIME,』を見ても、そのままチャンネルを変えずに見る人がどのくらいいるのか」

差別化は完璧

 コロナと自民党総裁選ばかりが報じられる情報番組が多い中、人気スーパーのおすすめ商品やレトルト食品の紹介をしているバラエティ番組『ラヴィット!』は確かに異色だ。

「他局との差別化は見事にできている番組です。最近では、MCの麒麟・川島明によるオープニングトークや、パネラーがトークする尺も長くなってきました。占いコーナーを入れたり、クイズが大喜利スタイルとなり、川島が楽しめる場やバラエティのノリを強めているように感じます」

 もっとも、数字的にはそれほど成果は出ていないという。

「『THE TIME,』が始まっても、このまま低迷するようだったらどうしようという不安が広がっているそうです。『ラヴィット!』は確かに低視聴率でしたが、『あさチャン!』の数字も悪かったため悪目立ちはしなかった。『THE TIME,』が予想以上に好結果を出すようになれば、そうも言っていられません。8時にチャンネルを変えられ、『ラヴィット!』に変化がなければ、視聴者から番組を否定されたようなもの。1年半で打ち切られた『グッとラック!』のような結末もあるかもしれません」

デイリー新潮取材班

2021年9月30日掲載

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