河野太郎の「まるで野党」な政策を支える軍師2人 「異色・経産官僚」と「内閣府の政策参与」

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リーク合戦の様相?

 山田氏はその“前科”もありエネルギー政策から遠ざけられてきたわけだが、河野氏は行政・規制改革担当相になるにあたり、〈内閣府規制改革推進室・河野大臣直轄チーム参事官〉に指名した。そして、河野氏が昨年12月に立ち上げた「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の事務局で山田氏は仕切り役を務めている。

「育休や件の資料によるハレーションは大きく、出世は遅れた印象はありますが、河野氏が浮上することで脚光を浴びた印象はありますね。参事官就任後もエネルギー政策をめぐって、資源エネルギー庁の幹部とやりあったりするなど歯に衣着せぬスタンスが、特に経産省内で警戒されています」(同)

 そんな山田氏に絡む報道があった。週刊文春は、8月24日に行われたオンライン会議の場で、河野氏が資源エネルギー庁の幹部職員にパワハラを行った疑いがあることを報じたのだった。

 会議には河野氏のほか、資源エネルギー庁の山下隆一次長、小澤典明統括調整官、そして山田氏の3名が参加。約28分間にわたる音声では、河野氏が山下氏と小澤氏を大声で怒鳴りつける様子が収録されていたという。

「記事はもちろん河野氏に打撃を与えることを意図していたわけですが、そこまでの効果は得られていないようです。それよりも、出身官庁を経産省とする3人が集った中でリークが行われたことが霞ヶ関では注目されています。リークしたのは誰か、菅さんの後をめぐった代理戦争ではないかというふうに見る人も少なくありません」

 いずれにせよ、軍師2人の今後は、この総裁選にかかっている。

デイリー新潮取材班

2021年9月22日掲載

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