新番組「おしゃれクリップ」のMCは山崎育三郎 残るイスを獲得するのは誰だ!

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悩む資生堂

「今回も複数の司会を予定しているのですが、まだ山崎さんしか決まっていないそうなんです」

 決まっていないって……番組スタートまで、あと1ヶ月である。

「生放送なら直前でも何とかなりますが、ゲストを招いて収録するトーク番組ですからね。スタッフも早く決めて欲しいと思っているはずです」

 スポンサーの資生堂だって、イライラしているのではないか。

「実は、新MCが決まらないのは、スポンサーのOKが出ないからと聞きます。もちろん、1社提供でこれだけ長く続く番組ですから、タレント事務所も所属タレントを入れたくて仕方がない。熾烈な売り込みは続いているのですが、なかなか決めかねているようです」

 1社提供の番組は、スポンサーの意見がそれほど重視されるのだろうか。

「スポットCMと違い、スポンサーは制作費も負担するわけですから、番組の内容にまで関わってきます。1社提供はその最たるもので、番組内容は企業イメージに直結します。スポンサーは自社のブランドイメージを決して傷つけないタレントを起用したい。ブランドイメージを上げることで、若い視聴者に自社の製品を買ってもらうわけですから」

 以前は1社提供の番組が、もっと多かった気がする。

「かつてTBSの日曜劇場や『サザエさん』(フジ)は東芝の1社提供でしたし、『水戸黄門』(TBS)や『大岡越前』(同)は“ナショナル劇場”でした。不景気の今、1社だけで提供スポンサーをして、多額の広告料を払える企業は少なくなりました。ですから多くの番組では、3~4社の提供スポンサーがテロップで表示されることが多いのです」

 資生堂のような1社提供の番組が、全くなくなったわけではない。「A-Studio」(TBS)は花王、「人生最高レストラン」(同)はサントリー、「世界・ふしぎ発見!」は日立グループ、「ミュージックフェア」(フジ)は塩野義製薬、「食彩の王国」(テレ朝)は東京ガス、「熱闘甲子園」(同)はコカ・コーラ、「題名のない音楽会」(同)は出光興産……といった具合だ。

「資生堂は50年も1社提供を続けているわけですから、テレビ局との信頼関係もあります。もっとも、番組のMCにはこだわっても、局側の選んだゲストに口を出すことはなかったそうです。たった1度を除いて……」

 99年に起こったサッチー騒動の最中、当時の「おしゃれカンケイ」はゲストに野村沙知代氏を招いたのだ。

「スタジオには資生堂の担当者もいたと聞きます。人選に関してはOKだったわけですが、トークの内容は騒動と、彼女の自己弁護に終始してしまった。そのため、『“おしゃれと関係のない話”は番組の主旨に相応しくない』ということで、その週だけ資生堂がスポンサーを降りてしまったことがありました。結局、この週は番宣のCMを入れ、スポンサーなしで放送しました。それでも資生堂にまで『何でサッチーを出演させたのか』というクレームの電話が入ったそうです。それほど、1社提供には責任も生じますし、資生堂はブランドイメージを大事にしているわけです」

 こういうこともあったので、MC選びに頭を悩ませているというわけだ。

「番組コンセプトは《「おしゃれ」をきっかけに、個性・スタイル・こだわり・憧れなど、それぞれのゲストが胸に秘めている「私の中の、もうひとりのワタシ。」を最大限に引き出していくトーク番組》と決まっています。早いところ、もう1人のMCが決まるといいのですが」

 ところで、MC就任が発表された山崎だが、前述した「ラフ&ミュージック~歌と笑いの祭典~」では、城田優、歌舞伎俳優の尾上松也とのユニットIMY(あいまい)として出演。お笑いコンビ・どぶろっくとコラボして、♪大きなイチモツを下さい!と絶唱して大ウケだった。資生堂が見ていなかったことを望む。

デイリー新潮取材班

2021年9月1日掲載

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