「五輪野球の決勝を長嶋茂雄氏がハマスタで生観戦」スクープが闇に葬られた水面下の事情

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大炎上の余波と王氏の肩書き

「大会関係者や侍ジャパン側は“長嶋氏の来場で感動のフィナーレ”というシナリオを想定していたはずですが、ネットの反応は真逆。『観客を入れない中、侍ジャパン関連の肩書きが何もない、チームとは無関係の長嶋氏がなぜ観戦できるのか』『(柔道会場に姿を見せた)白鵬と変わらないではないか』『体が悪い中、もしコロナに罹患したらどうするのか』『長嶋氏だったら特別扱いは許されるのか』などとバッシングの嵐となり、大炎上することになった。それに慌てた大会関係者らは、長嶋氏の来場を急遽“中止”せざるを得なくなり、くだんの“スクープ”も結局、なかったことにされてしまったのです」(同)

 ちなみにこの日、王貞治氏がハマスタに来場し、侍ジャパンの熱闘を生観戦していたのだが、こちらは問題にならなかったのだろうか。

「王さんには“侍ジャパン特別顧問”の肩書きがありますから、れっきとした“関係者”。生観戦する大義名分があったというわけです。ただ、おかしかったのは、大会関係者らの異常な気の遣い方。メディアに対して、“王さんが来場したことをニュースで取り上げる際には、くれぐれも『侍ジャパン特別顧問』の肩書きをつけてくれ”と懇願する状態でした。それだけ“ミスター生観戦大炎上事件”の余波が大きかったということでしょう」(同)

 ミスターの名前があれば、なんでも感動美談――。そんな甘い考えのツケを払うことになったのは、“スクープ”したはずがハシゴを外されたスポーツ紙だったことになる。

デイリー新潮取材班

2021年8月12日掲載

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