フェンシング金メダルでトクする「武井壮」「太田雄貴」 太田は日本人初IOC選手委員に当選

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 無理矢理に流行らせようとしている感がある“エペジーン”だが、意外とライバル不在なだけに流行語大賞を狙えるかもしれない。

「日本フェンシング史上初の金メダルを、王道のエペで獲得するとは……」

 とフェンシング関係者が興奮気味に語る。

「エペは、体全体が攻撃対象で、“攻撃権”というややこしいルールがない。観るのもやるのも一番楽しくて人気があるんですよ」

 太田雄貴氏(35)が2008年北京五輪で日本初のメダル(銀)を獲得したのはフルーレだった。

「フェンシング後進国の日本は、まず一番不人気のフルーレで強くなろうという作戦でした」

 思いのほか早く人気種目で頂点を極めた格好だが、この快挙にニンマリしている人が2人いるという。

 6月に日本フェンシング協会会長に就任したばかりの“百獣の王”タレントこと、武井壮氏(48)がその一人。前会長の太田氏が口説き倒したのだそうだが、

「フェンシング門外漢の武井を会長に据えたのは、彼の知名度を利用して既存のスポンサーを引き留め、あわよくば新規スポンサーを獲得するため。スポーツ界、特にフェンシングのようなマイナー競技では、五輪後、スポンサーが一斉に離れる大恐慌に陥ると言われていますからね。今回の金メダルはスポンサー集めの大きな武器になります」

 もう一人は、太田氏だ。実は日本協会から離れても、元フェンサーのバッハIOC会長に可愛がられている彼は、既に国際フェンシング連盟の副会長職にある。

「さらに今般、IOCの選手委員に立候補して日本人初当選を果たしました。欧州で人気のフェンシングで、後輩たちが金を獲得したことは選挙戦で追い風になったと見ていいでしょう」

(太田氏は4日、IOC選手委員に当選した)

週刊新潮 2021年8月12・19日号掲載

五輪ワイド「『約束の地』の夢花火」より

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