失踪した五輪「ウガンダ選手」 日本で働きたくもなる“最貧国の惨状”と“偽ワクチン事件”

国内 社会

2021年07月18日

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ワースト24位

「東アフリカに位置するウガンダは海のない内陸国です。かつて『アフリカの真珠』と呼ばれた美しい自然が有名です。ナイル川の源流であるビクトリア湖や、野生動物の保護区であるクイーン・エリザベス国立公園などは世界有数の観光地としても知られています」(同・記者)

 世界的には希少なマウンテンゴリラの生息地として注目を集め、近年では「ゴリラトレッキング」が観光の目玉になっていた。

 とはいえ、国の経済を右肩上がりにするほどのインパクトはないようだ。世界銀行が2020年に発表した「名目GDPランキング」によると、ウガンダは376億1300万ドルで、194か国中94番目となる。

 しかし、「最貧国」というほどの数字ではないと思った向きもあるだろう。確かに良くはないが、ちょうど真ん中に位置している。これには数字のマジックがあるのだという。

「外務省の公式サイトに記載がありますが、ウガンダは人口が約4427万人(2019年)と比較的多く、他の小国に比べると自動的にGDPの額が大きくなるのです。そこで国民一人当たりGDPを世界銀行の資料で見てみると、912ドル(約10万円)。194か国中で171番目、ワースト24位と一気に順位が下がります。ちなみに日本は4万146ドル(約442万円)で、23位でした」(同・記者)

警察署を襲撃

 NGO法人「ハンガー・フリー・ワールド」は、公式サイトでウガンダのデータを紹介している。

「目を惹く数字は4つあります。1つ目は妊産婦死亡率です。日本は2019年に『10万人中29人』なのに対し、ウガンダは『10万人中375人』です。日本の12・9倍の死亡率になります。更に平均余命も日本人は男81・4歳、女87・4歳ですが、ウガンダは63歳。成人識字率は76・5%、1日1・9ドル(約209円)以下で暮らす貧困層の割合は41・7%に達しています」(同・記者)

 外務省の「危険・スポット・広域情報」でウガンダを見てみると、まず西部にレベル3の「渡航中止勧告」が出ていることが分かる。

「隣国の南スーダンは全土にレベル4の『退避勧告』が出ています。周りに比べれば、ウガンダの治安は、まだマシなのです。とは言え、レベル3の西部も少数民族が警察署を襲って武器を強奪するなど、日本人の常識では信じられないレベルの暴動が起きています。首都のカンパラはレベル1の『十分注意してください』ですが、詳細を読むと、これも恐ろしいことが書いてあります」(同・記者)

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