「鬼滅の刃」の耳飾りを修正させた韓国・VANKが東京五輪で狙う「ディスカウント・ジャパン」

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「VANKは愛国団体だ」

 そして開催月となる今月にはよりエスカレートし、こんな具合である。

「おめでとうございます。菅義偉首相、東京五輪の新種目で3冠を達成しました」と記述されたポスターを公開、SNS上で拡散させた。実際に冒頭のイメージを見てもらえばわかるように、菅首相が着用しているユニフォームには、「竹島=領土侵略」「旭日旗=人種差別」「孫基禎氏=歴史歪曲」のイラストが描かれており、「全ての韓国人と同胞たちが積極的に動き、世界中にこれを広めてほしい」と同組織団長のコメントも合わせて発信されている。

 東京オリンピックに狙いを定め、「ディスカウント・ジャパン運動」を集中させている動機が、世界中が注目するからなのは間違いないだろう。VANKの様々な振る舞いに対して質問をすべく試みたが、連絡を取ることは叶わなかった。

 一時期、韓国では東京オリンピック・パラリンピックをボイコットしようという動きが盛り上がったが、それも沙汰止みとなった。VANK側としては、五輪開催は不可避と判断し、それならば開催を前提にした反日運動を展開した方が得策だと考えた可能性もあるだろう。コロナ禍ということで世界が注視する中で、“独島”、“東海”と書かれた缶バッジを持ち込んだりするのはたちが悪いと言う他ない。

 韓国内では「鬼滅の刃」をめぐる騒動後、「VANKは愛国団体だ」「いつもありがとう!」などと、支持者らによる主張を拡散する行為が目立つ。着実に活躍の場を広げ、この夏の東京で韓国ローカルな反日団体から世界に打って出てアピールする機会を窺っている。

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年7月12日掲載

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