小池都知事の国政復帰、どれくらい可能性があるのか?

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“恐らく国政へ打って出るだろう”

 このデスクが続ける。

「そうですね。菅さんはライバル不在の状態に救われていると思います。ただ、菅政権樹立のために奔走した面々が、菅さんに愛想を尽かして離反し始めているのも事実です。国民にまともに説明する姿勢を見せないところとか、ワクチン接種で後手後手に回っているところとか、東京五輪の開催を強引に推し進めているイメージとか、そういった点は看過し難いというわけですね」

 このデスクが言うように、安倍・麻生というキングメーカーが存在するのは厳然たる事実で、その構造は選挙を1度やったくらいではひっくり返すことは難しいだろう。これを面白いと思わない他派閥がいるのも当然で、その筆頭が他ならぬ二階派だ。

「田中角栄の任期を超え、幹事長ポストを続ける二階さんへのアレルギーは相当なものです。小選挙区で党内の候補がかち合う場合、大抵どちらかの候補が二階派なので、“やりたい放題”批判も根強い。二階さんは表向きそれを意に介さない風に見えますが、常に先手を打とうとはしています。小池さんと良好な関係を築いているのはその一例で、国政復帰させ、総理総裁候補の有力なカードとして持っておきたいという算段はあるでしょう」

 小池都知事は国政復帰の可能性について記者団に問われ、

〈そういう意思を1度も言ったことがない〉

 と否定したが、

「確かに1度も口にされたことはないですが、額面通りに受け取る人はいないでしょう。女性初の首相就任の可能性があるなら、国政へ転じる可能性はある。小池さんにとって弱みは仲間がいないこと。2017年の希望の党設立時のような展開は望めない。となれば、自民党に戻って安倍・麻生という主流派への対抗馬として、それ以外の勢力を糾合するのが手っ取り早い。その橋渡しをしてくれるのが二階さんというわけです。小池さんのことをよく知る関係者の1人は、“恐らく国政へ打って出るだろう”と話していました」

 あとはその決断のタイミングがいつになるのか、ということだけなのかもしれない。

デイリー新潮取材班

2021年7月8日掲載

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