ドン底「中田翔」を再生できるか…日本ハム次期監督にふさわしい人物は誰だ!

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日本で監督を希望

 そうなると、検討したいのは、ヒルマンのような外国人監督を再び招聘するというやり方だ。日本はどうしても現場の指揮を執る監督が編成にもかかわるというケースが目立つが、アメリカではGMと監督ははっきりと役割が分かれており、日本ハムのような方針に慣れている指導者も多い。

 日本ハムは以前からメジャーの球団と業務提携を結び、コーチやフロントを積極的に派遣しているということからも、再び指導者を招聘するという話が出ても全くおかしくはないだろう。

 また、国内の指導者経験者から検討するのであれば、DeNA前監督のラミレスも候補として面白いのではないだろうか。アメリカでの指導者経験はないものの選手としてメジャーでもプレーしており、またDeNA監督就任以前にはBCリーグの群馬でシニアディレクター、アドバイザーとしても活動するなど、国内の野球のことを熟知しているという点もプラスである。

 フロントとの調整という点では、少し不安が残るとはいえ、本人も再び日本で監督を務めることを希望しているだけに、上手く条件面で折り合いをつけることも可能だろう。

 また、中田の再生についても、ラミレスは同じ右の強打者で打点が多い選手としても共通点がある。DeNA監督時代には筒香嘉智(ドジャース)や佐野恵大にチームの主将を任せ、成績を伸ばした実績があるという点も評価できるポイントだろう。

 ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)の球団OBがメジャーで大活躍を見せていることは素晴らしい限りだが、ファンが望むのはやはり早急なチームの立て直しである。新球場の開場に合わせて、再び強いファイターズを取り戻すために、球団がどのような決断を下すのか。今後の動向に注目したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮取材班編集

2021年7月1日掲載

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