ジャニーズ事務所が「ワクチン職域接種」実施へ ファン対策で場所は”極秘”

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タレントを大規模接種会場には行かせづらい

 相当なスピード感であるが、ジャニーズがそこまで急いだのにはワケがあるという。

「やはり、タレントたちを一般の人でごった返している大規模接種会場には行かせづらい。自治体から交付されるクーポンを待ち、それから予約するとなると、20代、30代のタレントたちの接種は相当遅くなる可能性もあった。彼らの仕事はテレワークが不可能な業種です。これから海外渡航なども緩和していく中、海外の仕事を再開していくためにもなるべく早くワクチンを打たせたい事情があった」(同前)

 だが、単にタレントファーストだけを考えてのことではないとのこと。

「エンタメ業界には、ヘアメイク、衣装、音響などフリーランスで働く人が多い。彼らもタレント同様、テレワークの効かない現場仕事。ただでさえ、エンタメ業界はコロナ禍でコンサートが実施できないなど大打撃を受けています。イベント・映画・音楽・舞台・ライブなどの企画・制作・運営に関わる人たちにとって、コロナは業界全体でいち早く克服しなければならない死活問題なのです」(同前)

 サニーサイドアップも同様に深刻な事情を抱えていたという。同社はスポーツ選手のマネジメントで知られるが、本業はPR。日々芸能イベントや記者会見、企業のPRイベントを手掛けている企業として、コロナ対策費が重くのしかかってきた。

「イベント前には、スタッフ全員のPCR検査を義務付けられることも多いです。万一、イベントでクラスター発生となればPR会社としては死活問題となる」(前出・事務局担当者)

接種場所は「極秘」

 気になるのは接種場所だが、『都内某所』とだけされ極秘扱いである。希望者のみとは言ってはいるが、嵐、King & Prince、KinKi Kidsなどのジャニーズ所属タレントが一堂に集まるとファンに知られたら、大混乱になる事も予想され、両社ともかなり神経質になっているようだ。サニーサイドアップに所属している中田英寿や前園真聖などの元サッカー選手たちや有名アスリートも受けるとなると、会場はかなり華やかな雰囲気になるに違いない。

 11日、田村厚労相は1000人以上の要件を緩和していく方針を発表したが、中小企業が単独で職域接種を行うには、医師や会場の確保などのコストが課題となる。コロナに苦しむ業種はエンタメ業界ばかりではない。両社の迅速な動きは、他業種の中小企業も参考にすべき話であろう。

デイリー新潮取材班

2021年6月18日掲載

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