離婚報道に異を唱えた小川彩佳アナ 不人気でも「NEWS23」MCの座は安泰の幸運
壊れた「無風」
「小川アナを擁護する意見の多くは、彼女が不倫の被害者であることを重視しています。そんな彼女が財産分与というナーバスな話題で反論しても、問題はないというわけです」(同・記者)
一方、批判的な意見も決して少なくない。
「こちらの場合は、彼女がニュースキャスターであることを重視しています。仮にも報道のプロが他社の記事を批判するのなら、あんな短いコメントで切って捨てるような姿勢は問題がある。どこが事実誤認なのか、正々堂々と反論すべき、といった意見です」(同・記者)
それではテレビ業界のプロは、今回の騒動をどのように見ているのだろうか。
「小川アナは鳴り物入りで『NEWS23』(平日・23:00など)のメインキャスターに起用されたものの、番組の視聴率は芳しくありません。TBSは安住紳一郎アナ(47)が朝のニュース番組を担当することや、『ラヴィット!』(平日・8:00)の低視聴率が話題で、最近は『NEWS23』が話題になることはありませんでした」(前出のプロデューサー)
視聴率が悪い番組のスタッフにとって、この「無風状態」は何よりもありがたいという。
波風立てても安泰?
「小川さんの離婚は私生活のことですから、番組に影響はありません。ただ、自ら反論して波風を立てたのは、懸命な判断だったとは言いがたいですね。ああいう時はノーコメントを貫くのがセオリーです。テレビ朝日から移籍した鳴り物入りの女性メインキャスターでありながら、視聴率は低迷。そのような小川さんに賛否両論の議論が巻き起こって注目されるのは、TBSの望むところではなかったと思います」(同・プロデューサー)
低迷しているテレビ番組は、MCが交代すると視聴率が上がることがある。TBSにも低迷していた朝の報道番組「ウォッチ!」(2003~05)を建て直した“成功体験”がある。
番組フォーマットを引き継ぎながら、新MCにみのもんた(76)を起用し、タイトルも変更して「朝ズバッ!(みのもんたの朝ズバッ!)」(2005~14)をスタートさせると、視聴率が一気に伸びたのだ。
「だからこそ安住アナを朝の番組に起用しようとしているわけです。このまま低視聴率が続けば、『NEWS23』のMCも交代させるという話が出てもおかしくはありません」(同・プロデューサー)
もっとも今のTBSは、「NEWS23」のリニューアルに取り組むどころの騒ぎではないという。
視聴率は上昇!?
「安住アナの新番組だけで局内は手一杯でしょう。加えて『ラヴィット!』は視聴率が1%台ですから、リニューアルするならこちらが先です。実を言うと最近、『NEWS23』の視聴率は上昇傾向にあります。理由は、テレビ東京の経済ニュース番組『ワールドビジネスサテライト(WBS)』が、月曜から木曜の放送時間を午後10時スタートにしたからです」(同・プロデューサー)
WBSが裏番組だった頃は視聴率が3%台も珍しくなかったが、放送時間の変更があってからは4%台に持ち直したという。
「とはいえ、小川アナの実力で勝ち取った視聴率ではありません。『NEWS23』は筑紫哲也さん(1935~2008)が初代キャスターを担当し、一時期は人気番組であり、内容も評価されていました。小川アナは、しばらくは首がつながったという思いで頑張るしかないでしょう」(前出の記者)
註:文中のテレビ視聴率はビデオリサーチの調査した関東地区、世帯、リアルタイムが出典。
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