脚が太くてパンツがはけない「ティモンディ前田」 スカートを買いに行って起こった珍事とは

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「僕にはけるパンツは、この世にはないのでは」

 大人気お笑いコンビ「ティモンディ」の前田裕太さん。脚が太いけれどパンツをはきたい彼が、勢いこんで訪れた衣料品店で巻き起こした珍事とは……?

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 僕の腿は太い。

 片腿63センチもある周囲は寒鰤のそれと同じであり、豊洲を闊歩していると寒鰤と見間違えた仲卸業者が集まり、道端で競りをし出すほど。

 高校時代、部活動に奮励し、過度な筋トレで自分を追い込んで手に入れた肉体は、部活を引退した途端に負の遺産と化してしまった。

 カジュアルパンツを買っても、脚の太さが故に布がすぐに悲鳴を上げて、最終的にはケンシロウの上着が如く布が破れてしまう。バリバリと布が裂け公衆の面前で尻を晒す度に、絶望の淵に立たされてきた。

 ああ、僕にファッションは許されないのか。尻を出して人前で歩くのがお似合いなのか、と。

 素敵な形状のパンツも、僕がはいた瞬間にその愛らしさは消え、苦痛の表情を浮かべた末に破れてしまうのだから目も当てられない。

 僕にはけるパンツは、この世にはないのではないかと諦めていた。

「パンツが無理でも、スカートなら」

 だがある日僕は気づいてしまった。

 パンツが無理でも、スカートであれば僕の脚でもはけるではないか。

 男性の睾丸は、熱に弱く冷やさなければならないため、唯一体外に出ている臓器。ならば、股の風通しも良く、睾丸を効果的に冷やすこともできるスカートが一番身体にも良い。最近では男性でもスカートをはく人がいるのを耳にしたことがあるし、パンツが無理ならばスカートをはけばいい。

 そうとなれば善は急げと街に繰り出した。僕には破けて尻を出さずにはけるものがあるだけで幸せなのだ。

 可哀想に。

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