“五輪反対”色を強めるワイドショースタッフの本音 恐れる“手のひら返し批判”

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本音と建前

 オーストラリア女子ソフトボールの五輪代表チームが6月1日、成田空港に到着した。選手団29人は待ち構えていた報道陣に手を振ったり、笑顔を浮かべたりしながら、合宿地の群馬県太田市へ専用バスで移動した。

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 大きく報じられ、「もうすぐ五輪か」と実感した向きも多いだろう。東京五輪の開幕式は7月23日で、残り50日を切った。だが世論は「中止・延期」の声が圧倒的に多い。

 新聞データーベースで検索すると、毎日新聞の世論調査が最新になる。5月23日に掲載された記事によると、五輪は「中止すべき」が40%で最多だったという。

「再び延期すべき」が23%で、「中止」の40%を合計すると63%となる。

 更に東京五輪の開催と、新型コロナウィルスの感染対策が両立できるか問われると、「両立できると思う」は僅か21%だった。

 こうした世論に“痛し痒し”と悩んでいるのがワイドショーのスタッフだという。

「世論が五輪反対ムードのため、番組で開催について議論してもらうと盛り上がります。開催を支持する識者と、中止・再延期を求める識者に舌戦を繰り広げてもらうわけです。番組MCやコメンテーターは開催反対の意見が少なくありません。賛成派のスポーツジャーナリストや、政府寄りのジャーナリストなどに出演を依頼していますが、やはり各局とも番組内容としては反対のトーンが強くなっていますね」(ワイドショーのスタッフ)

坂上忍のスタンス

 五輪開催を懐疑的な姿勢で報じないと、視聴率は上昇しないという。

「政府が五輪開催で突き進んでいるという疑念を視聴者は持っているので、開催に異議を唱えると共感してもらえるようです。基本的にはどのワイドショーでも『開催ありきのスタンス』を批判しています。もっとも、番組ごとに濃淡はあります」(民放キー局の関係者)

 テレビ業界では「バイキングMORE」(フジテレビ系列・平日・11:55)が五輪反対の最右翼と見なされているという。

 番組で盛り上がった場面は、スポーツ紙の電子版が記事として報じることが多い。調べてみると、「バイキングMORE」はスポーツ報知が精力的に記事化している。いくつか見出しをご紹介しよう。

◆「坂上忍、東京五輪賛否論で私見『今、オリンピック見たいという人たちですら協力する気持ちを失いつつある』」(5月10日)

◆「坂上忍、三木谷氏の『五輪開催は自殺行為』発言に『いよいよスポンサーさんたちも声を上げ始めました』」(5月17日)

■朝日新聞の社説

◆「坂上忍、IOCの『コロナ感染は自己責任』にあきれ『化けの皮がはがれてきた。不信感しかない』」(5月31日)

◆「坂上忍、東京五輪PVの工事開始で小池都知事に疑問『PVやって飲食店は閉めては絶対に許されない』」(6月1日)

 見出しを並べるだけでも番組の雰囲気が伝わってくる。五輪反対の視聴者が喜んでいる姿が目に浮かぶ。だが、開催反対の意見ばかり紹介していると、しっぺ返しが待っているという。

「五輪反対の路線を突き進むと、今は視聴率が取れるかもしれません。しかし実際、東京五輪が始まれば、好意的に報じなければなりません。まして日本人選手が金メダルを取ったら、ワイドショーは『おめでとう!』と大騒ぎしてこそ視聴者に喜んでもらえます。スタッフの中には『東京五輪が始まったら、どんなテンションで報じればいいんだ!?』と頭を抱えている者もいます」(同・関係者)

 朝日新聞は5月26日の朝刊に「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」との社説を掲載した。重要な点だけを引用させていただこう。

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