春ドラマでも「芸人役者」は活躍中 捜査一課長「塙宣之」は“ヘタウマ”で評価上昇中

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演技開眼!?

 4月5日からスタートした月9「イチケイのカラス」(フジテレビ系列・月・21:00)で、お笑い芸人の“ゲスト出演”が話題になっている。

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 竹野内豊(50)が演じる刑事裁判官「入間みちお」が主人公。公式サイトには“爽快リーガルエンターテインメント”と書かれている。

 もちろん法廷シーンは見せ場の1つだ。ドラマには毎回、傍聴マニアが登場する。マニアたちは“みちおを見守る会”とも呼ばれ、そして必ずお笑い芸人が演じている。

 第1話はチョコレートプラネットの長田庄平(41)と松尾駿(38)が出演した。第2話はミルクボーイの内海崇(35)と駒場孝(35)、第3話は鬼越トマホークの金ちゃん(35)と、坂井良多(35)……という具合だ。

 近年、ドラマに芸人が出演することが増えている。一体何が理由なのか、民放キー局で番組制作に携わる関係者に解説してもらおう。

「昔から植木等さん(1926~2007)、いかりや長介さん(1931~2004)、ビートたけしさん(74)など、芸人が演技に挑戦し、“名優”と高く評価された例は枚挙にいとまがありません。

 アメリカでも同じです。オスカーを受賞したロビン・ウィリアムズ(1951~2014)やトム・ハンクス(64)は最初、若手のコメディアンとして頭角を現しました。洋の東西を問わず芸人は、コントなどを通して演技力が磨かれるのです」

“芸人役者”の効用

 演技の上手い芸人は少なくない。その上、制作者サイドにとっても、芸人にとっても、ドラマ出演はメリットが多いという。

「テレビ局の側にとって、旬の芸人さんがドラマに出演すると話題になります。芸人さんも仕事の幅が広がるのは大歓迎でしょう。

 見過ごせないのは番宣です。主演を筆頭に俳優の皆さんがバラエティ番組を苦手にしていても、芸人さんが上手にカバーしてくれます。まさにWIN-WINの関係というわけです」(同・関係者)

 春から始まったドラマでも、多くの芸人が役者として出演している。ごく一部ではあるが表にしてみた。ご覧いただきたい。

 表1に登場した芸人では、角田晃広(47)と飯尾和樹(52)の活躍が目立っている。2人とも俳優として出演したドラマや映画の作品数は、合計すると2桁に達する。俳優としてのキャリアを構築しつつあると言えるだろう。

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