小室圭さんが皇族になる可能性も! 「政府有識者会議」の仰天議論の中身

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皇室と全く無縁な「民間人成年男子」が

 小室圭さんを巡っては、母親の元婚約者との間での金銭トラブルだけでなく、遺族年金受給の問題や親子に関わる人間関係までもが取り沙汰されている。

 そうした中で、眞子内親王殿下とのご結婚の問題は、皇位継承の安定性を図るための女性宮家創設問題や女系天皇容認という国制上の大問題ともリンクしかねないのが現状だ。

「曲学阿世の徒」という言葉がある。これは、吉田茂首相が1950年、東大総長南原繁の全面講和論を「世間におもねり学問を曲げる」として非難したものだが、逆に、世論を一顧だにせず空論を唱えることを、「朝菌(ちょうきん)は晦朔(かいさく)を知らず」(荘子)とも言う。

 朝生えて晩には枯れるキノコ(朝菌)は、晦日(月末)から朔日(月初)をまたぐことが叶わないことから「寿命の短いこと」を言うが、転じて、視野が限られている者は広大な世界を理解できないという、「世間知らず」の例えとしても使われる。

 今回ヒアリングに招かれた4名の有識者はいずれも裁判実務や憲法学研究に基づく学識豊かな方ばかりである。学を曲げる必要も、世間におもねる必要もないが、そこでの議論がどれだけ世情の実態に沿う、現実的なものであるかもまた重要であろう。

 宍戸教授が「女系天皇」を容認する立場を鮮明にしたのに対して、「男系男子」堅持を主張する百地章・国士舘大学特任教授はペーパーで、

〈「女性宮家」の最大の問題点は、皇室と全く無縁な「民間人成年男子」が結婚を機に、突然「皇族」となって「皇室」に入ってくる危険があることである〉

 と繰り返し強調している。

 皇統を守る者を藩屏(はんぺい)という。古来、道鏡しかりラスプーチンしかり、君主の側に仕えて意のままに操る「君側の奸」に対する警戒心は、皇統・王統を守る藩屏の基本的心構えであった。

 内親王殿下のご結婚がそれと同じとは言えないが、古今東西、王族の配偶者選びが難問であるのも事実である。皇統を守るには、広い視野に立った大局的かつ現実的な議論が必要だ。

 皇位継承における女性宮家問題とリンクすると、小室圭さんのご結婚問題は更に混乱をもたらすことになりかねない。政府有識者会議の今後の議論が注目される。

デイリー新潮取材班

2021年5月18日掲載

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