人気のアサヒ「生ジョッキ缶」が販売スタート 日本人は“泡”に憧れを感じている?

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「泡」に対するあこがれ

 そもそも、ビールに泡を求めるのは日本人ならでは、という見方もある。正確な調査データはないものの、ネットには《日本だと7:3で泡があるけど、海外(欧米)だと9:1くらいの泡の量》といった経験談ほか、韓国のビールを、

《炭酸が弱く、苦味も少ない。そして、泡が出ないことが日本のビールとの違い(中略)あふれるギリギリまでビールを注がないと文句を言われる。泡はビールではない、という認識が一般的なのだろう》(17年9月18日付「NNA ASIA」)

 と分析した現地記者のレポートもある。たしかに海外旅行先でビールを頼んで、日本の“黄金比”ビールが出てくることは珍しいのではないか。

「ビールの泡は、温度をキープする役割があると聞いたことがあります。そもそも海外のビールは日本ほど冷たくして飲まないといいますから、そういった事情もあるのでしょう。今も炭酸ガス入りの入浴剤は定番ですし、シャンパンもセレブたちは『泡』と言いますね。もしかしたら日本人は、泡に対する潜在的な憧れがあるのかも。大勢で生ビールで乾杯し、口の周りについた泡を笑い合う……。そんな日常が今は難しくなりました。『生ジョッキ缶』が受けたのには、そんなことも背景にあるのではないでしょうか」

デイリー新潮取材班

2021年4月20日掲載

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