東京高裁、インサイダーで日興元役員に逆転の賠償命令 前代未聞の“手抜き判決”と言われる理由
2012年6月に起きたSMBC日興証券(旧・日興コーディアル証券)インサイダー取引事件をご記憶だろうか。同社の親会社の三井住友銀行から出向し、執行役員投資銀行本部副本部長(当時)を務めていた吉岡宏芳氏が、横浜市に住む金融業の金次成氏にTOB(株式公開買い付け)などの未公開情報を伝え、物流会社「バンテック」など3社の株式計約6万7000株を購入させたとして、横浜地検に逮捕・起訴された。
それから2年3カ月後の13年9月、横浜地裁はインサイダー取引「教唆」の罪で吉岡氏に執行猶予付きの有罪判決を言い渡す。...