アルゼンチン戦で圧勝の立役者は「田中碧」 1年前の一発退場がもたらした幸運

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OA枠も不要!?

 第1戦のボランチコンビは中山雄太(24)と渡辺皓太(22)のコンビだった。渡辺皓は豊富な運動量でどこにでも顔を出し、頻繁にボールに触ることで攻撃のリズムを作り出す、田中碧とはタイプの違うボランチだ。

 第2戦で田中碧とコンビを組んだ板倉滉は、第1戦でマティアス・バルガス(23)に振り切られて決勝点のお膳立てを許したが、第2戦では久保の左CKからヘディングで2ゴールを決める活躍を見せた。

 アルゼンチンとの2試合を見る前は、オーバーエイジ(OA)枠として遠藤航(28)は必要不可欠な選手と思っていた。ブンデスリーガでのデュエルは群を抜く高さを誇り、前回リオ五輪の経験者でもあるからだ。

 しかしアルゼンチンに3-0と完勝した試合を見ると、今回の4人でやっていけるだろうし、今回はケガで途中リタイアした田中駿汰(23)もいる。このため5人のうちの誰かが外れる可能性もあるし、さらに今後の活躍次第で新たに加わる元候補もいるかもしれない。

 五輪の抽選会は4月21日。そして次回の活動は6月5日と12日の国際親善試合で、この2試合後、東京五輪に臨む18名のメンバーが発表される。海外組も国内組も、残り3ヶ月が生き残るための正念場となる。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮取材班編集

2021年3月31日掲載

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