福岡5歳児餓死、“ママ友”が“母親”を創価学会に勧誘 宗教上の“上下関係”も影響か

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学校に怒鳴り込み

 そんな健気な子どもの命を奪った二人の「保護責任者」。地元記者によると、

「赤堀が“主”で碇が“従”の関係にあったのは明らか。ある朝、道端で赤堀が碇に向かって喚(わめ)き散らし、碇が黙って聞いている姿を見た人もいます。翔士郎ちゃんが亡くなったときは、碇は自分で通報するのではなく、まず赤堀に連絡を取り、赤堀の夫が119番通報している。碇は、衰弱して動けない翔士郎ちゃんのそばで、救急隊が到着するまでのあいだ、お題目だか念仏だかを唱えていただけだったといいます」

 碇容疑者宅のマンション住人も、こう語る。

「あの人(赤堀)は頻繁に出入りしていました。でも、挨拶もせず無愛想だったので住人はあまりいい印象を持っていなかったと思います。マンションの駐車場で、車を駐める位置をめぐって住人と口論になったこともあるんですよ」

 近隣住人によると、幾度となく学校にクレームをつけに行っていたそうだ。

「翔士郎くんのお兄さんが給食費を持参できなかったときなどは酷かった。担任がクラスみんなの前で“給食費を持ってくるように”と言ったそうなんです。それを聞いた赤堀が碇の代わりに学校に怒鳴り込んだ、と」

 いま考えれば、と続けて、

「赤堀のせいで碇家の子どもたちは給食費が払えなかったわけですよね。みんなの前で嫌な思いをさせられても頑張って学校に行っていたのは、学校で給食を食べなければ生きていけなかったからではないでしょうか」

 兄2人は小学校の給食で命をつないだ。今年小学校にあがる予定だった翔士郎ちゃんには、それがなかったわけだ。

“香典は学会に渡した”

 二人を知る小学校の保護者仲間であり、赤堀容疑者が“ボス”と呼んでいた女性が語る。

「今回、赤堀がしたことは保護責任者遺棄致死なんかやなく、殺人だと思います。私を“ボス”と呼んで碇からお金を騙し取っていたことも、彼女を育児放棄の母親に仕立て上げたことも、とうてい許せません。自分の子どもには水泳やバレエをやらせて、キレイな服を着せているのに」

“ボス”は翔士郎ちゃんの悲劇を知らなかったが、

「お通夜の日、たまたま赤堀に用事があって電話したんです。彼女が“お通夜があってバタバタしている”と言うので誰が亡くなったのか尋ねると“バカの一番下の子どもったい”と言われました。彼女は碇さんのことを“バカ”とか“あれ”と呼んでいましたね。それと“葬儀代は学会が出した代わりに、香典は学会に渡した”といったような話を聞きました。彼女は創価学会の信者なのでね」

「創価学会に入っていました」

 碇容疑者も学会への入信を勧められた可能性があるが、地元の古参学会員に尋ねると、

「赤堀さんは熱心ではありませんでしたが、たしかに学会員です。でも、碇さんは違うと思うのですが……。学会が取り仕切る学会葬なども行いませんでしたし。赤堀さんが香典は学会に渡したなどと言っているならそれは嘘。うちでは香典を持って行かない決まりですから。学会の名前を使って周囲を騙しているのでは」

 だが、碇容疑者の代理人弁護士に確認したところ、

「赤堀氏に勧められて創価学会に入っていました。現在は退会済みです」

 ママ友としての“主従関係”に、学会員の上下関係が加わった。碇容疑者が、亡くなる間際の翔士郎ちゃんに唱えていたのは学会の「お題目」だったわけである。

週刊新潮 2021年3月18日号掲載

特集「我が子を餓死させた母親への“洗脳支配” 『ママ友』の『創価学会』」より

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