東日本大震災で津波に耐えた「自由の女神」像 市民を勇気づけた「復興の象徴」の姿

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瓦礫の中に立つ自由の女神像

 2011年3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市。市内の大規模海事公園、通称・中瀬マリンパークも津波によって壊滅状態となったが、そんな中、自由の女神像だけは流されずに屹立し続けていた。当時、公園の開発者は「復興の象徴になってくれれば」というコメントを残していた。

(「週刊新潮」別冊「FOCUS」大災害緊急復刊より再掲)

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 垂れ込めていた雲が静かに流れ、東の空が白々と明け初めると、曙光の中で右手に高く掲げられた松明(たいまつ)が、次第に赤く燃え上がっていくように見える。...

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