黒柳徹子が明かす45周年「徹子の部屋」秘話 唯一「カットしたシーン」とは

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100歳の政治記者

〈思いもよらぬ1年だったが、ようやく今は収録も日常を取り戻した「徹子の部屋」。晴れて45周年を迎えたが、今後の目標は何だろうか。〉

 6年前、1万回を迎えた時に次の目標を聞かれて、「50周年です」と答えました。その目標は変わっていません。あと5年ですね。90歳を過ぎていますが、それでテレビに出られて元気にお話しできるなら素敵なことだなあ、と思います。まずはそこを楽しみに。それから先は……どうなるかわかりません。やってみてその時に考えますが、まあ、50年というのは一つの区切りですね。

 今、ゲストに呼んでみたい人ですか……そうねえ、あ、話を聞いてみたいのは、バイデンさん(笑)。今度、大統領になったじゃない。あの人のことをもっと深く知ってみたいですね。で、トランプさんがグチャグチャにしてしまったのをどうするんですか、なんて聞いてみたいです。

 政治家でいえば、ゴルバチョフさんには2回出てもらって頂いてるんです。とっても魅力的な方で、「好きな詩はございますか?」と聞いたら、朗々とレールモントフという人の詩を朗読してくださったんです。あとで探して読んでみたら、島から船が大海原に出ていく、それを見た時の心情を謳った、とてもロマンチックな内容の詩でした。そんな詩をさらっと朗読できる大統領はすごい、と思いました。バイデンさんはどんな方なのかしらね。

 私、今は政治的な発言は控えるようにしているんですけれど、実は政治にはとても興味があるんです。だから、たとえば50年で「徹子の部屋」を辞めたとしたら、政治記者になりたいというのは真面目なひとつの夢。大学で政治の勉強をして、記者になって……。100歳くらいまでに記者になれたら、ぜひ総理にインタビューしに行きたいですね。「総理、総理」って言いながら。それくらいの年になれば総理も気を遣ってくださって、私の質問に耳を傾けてくださるんじゃないかしら。そして、どんな国にしたいんですかって聞いてみたい。

 それもこれも、やっぱり人への興味、関心、人が好きだっていうこと……それがすべての原動力なんですね。

 65年を迎えた「週刊新潮」さんにも、それだけは今後も大切にしていってほしいと思います。

週刊新潮 2021年2月11日号掲載

特別インタビュー「『週刊新潮』65周年にエール『黒柳徹子』知力・体力・気力で『徹子の部屋』45年間『病欠ゼロ』の秘訣」より

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