「マツコデラックス」「満島ひかり」「田中みな実」「平井堅」が羽ばたいた「MXテレビ」秘話

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「来月から宜しくお願いします」

 テレビ界で特異なポジション築いてきたMXテレビからは、マツコデラックス、満島ひかり、田中みな実、平井堅ら今をときめくタレント、女優、歌手が羽ばたいてきた。ひょんなことからMXの草創期に関わった徳光正行が秘話を披露する。

 こんな時だからなのかこんな時こそなのか、皆さんに視聴をお勧めしたいテレビ局があります。

 そのテレビ局とは我が故郷にして、「テレビ界の陸の孤島」「メディアに於ける独立独歩特殊部隊」、東京メトロポリタンTV、通称MX(以降MXと表記)であります。

「なにゆえに我が故郷?」訳がわからない方が大多数だと思われますので、私とメディアの関わりについて少しだけ。

 私、徳光正行は2001年6月に父・和夫が急性心筋梗塞で倒れるまで自称ミュージシャンをしていまして定職についていませんでした。

 その父の病をきっかけに「これはやばい、なんかしなきゃ」となり、父を題材にした本を出版し、メディアの世界との接点ができたのです。

 その本の宣伝で一通りテレビ各局を回らせて頂いたのですが、まさに一通り回ると「こいつ、面白いからウチの局で」なんて声がかかることはまったくなく、またもや路頭に迷いそうになった時、ある方から「MXっていうテレビ局で司会者のオーディションがあるから行ってみる?」といった声が掛かりました。

 右も左もわからぬまま、当時MXが情報番組で使用していた、東京は有楽町、ビックカメラ1階にあったスタジオへと足を運びオーディションという流れになったのです。

 司会なんか友達の結婚式の二次会でしかやったことのない私は台本読みもままならず「こりゃダメだろう」と諦めていたのですが、後日、MXから「来月から宜しくお願いします」との連絡があり、正式なテレビ司会者? タレント? デビューとなった訳でございます。

満島ひかりさんとご一緒

「なぜ、私が合格?」あえてその時は聞かなかったのですが、時を経たのち、MX・大川貴史プロデューサー(現・制作局長)から「まったく裏付けがないのに自信に満ち溢れていたから」と合格理由を告げられました。

 そして番組MCを担当しますとパートナーはなんと今をときめく大女優・満島ひかりさんだったのです。

 当時の彼女はアイドルグループFolder5の活動休止後で、タレントに進むのか女優を選択するのかといった状態。まさに人生の過渡期だったと思われる時期でした(そんな時にご一緒できたことは幸いでありました)。

 番組自体は17:00~18:00までの生放送でありまして、放送終了後の反省会をおよそ30分で切り上げると、大川貴史プロデューサーをはじめスタッフの皆さんや出演者で食事に行ったりしておりました。

 時を同じくして、まだメディアに露出しておらず新宿2丁目その他でドラァグクイーンとしてうろちょろしておりました従兄弟にあたるミッツ・マングローブからたびたび連絡が入り、彼女? 彼? が催していました、ショーに足を運んだりもしていました。

 そこで出会ったのが、他ならぬマツコデラックスさんだったりもするわけでありまして…。

 その後、満島ひかりさんとご一緒しましたこの「ゼペックオンライン」という番組はおよそ9ヶ月で終了し、次番組「追っかけTV! 5時に夢中!(現・5時に夢中!)」がスタートします。

 たいへん偉そうなもの言いになってしまいますが、この「5時に夢中!」がスタートした2005年4月がMXにとって分岐点、そしてある意味の『はじまり』だったのではないでしょうか? 

 もちろん私は密接に関わっていたとは言え外部の人間なので断定はできないのですが、「5時に夢中!」から風向きが変わったというのは今現在になってみると強く感じることができます。

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