「AI婚活」で驚くべき成婚率 各自治体も導入

国内 社会 週刊新潮 2020年12月24日号掲載

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 結婚する若者が減れば、少子化も進む。厚労省のデータでは2000年に約80万組だった婚姻件数が、昨年は約60万組。コロナ禍の今年はさらに落ち込みそうだという。そこで政府が頼ったのがナンと人工知能。

 国は来年度からAIを活用した自治体の「婚活事業」を支援する。AIを使ったマッチングシステムとやらを導入すると費用の3分の2を補助してくれるのだ。内閣府の少子化対策推進室の担当者が言うには、

「今年5月に閣議決定した『少子化社会対策大綱』で、少子化の主要因として未婚と晩婚が指摘されました。出産の前提となる結婚が増えない理由は出会いの少なさ。昔なら“お節介おばさん”がカップル誕生に一役買ったものですが……」

 深刻な人口減に悩む地方自治体ではまして事態は急。自らマッチングサービスに乗り出したところもあり、AIが成果をあげているのだという。男女の属性をAIが読み込んで分析、お似合いの男女をピックアップする仕組みで、全国では目下、15の県がAIにマッチングを手伝わせている。

 そのひとつ埼玉県では、

「一昨年から『恋たま』という婚活サービスを提供中で、これまで成婚にいたったカップル70組のうち、33組がAI支援によるものです」(福祉部少子政策課)

 かなりの“打率”である。

 一般のマッチングサービスでは、たとえば女性が「男性に求める条件」として収入や身長や学歴などを入力するが、AI婚活はこのように条件を絞る形にはしない点が秘訣だとか。埼玉県庁にシステムを提供する婚活サービス会社「タメニー」(東京・品川区)によると、

「婚活希望者の方には『EQアセスメント』と呼ぶ112項目の質問に答えていただきます。当社がコミュニケーション学や心理学の専門家と一緒に作ったものです」(広報担当者)

 一例を紹介すると、「どちらの人にガマンならないものを感じるか」と問い、「A/何かに取り組む際に自信がなさそうな人」「B/もめごとがあっても積極的に関わろうとはしない人」などの選択肢を用意する。こうした問いに答えるうち、それぞれの人間像が浮き彫りとなり、AIが適した相手を探し出す。