ザ・女子アナ的生き方を貫く河野景子 彼女の結婚で再婚相手以上に得をした男とは

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「自分は才色兼備だとちょっとだけ思っている。20代の頃に世間からチヤホヤされたら楽しそう」と人事面接で言ったという、元TBSアナの小島慶子さん。彼女みたいに本心を丸出しにするのは珍しいが、全ての女子アナはそう思っているだろう。もっと言えば、20代どころか死ぬまでチヤホヤされたいはずだ。

 そのザ・女子アナ道の代表が河野景子さんではないか。元フジテレビアナというより、元貴乃花親方の元妻といった方が今では有名だ。ミスソフィア(上智大)から読者モデルへ、読者モデルから女子アナへ、そして女子アナから平成を代表する大横綱の妻へ。まるでわらしべ長者のように、美貌を元手に金と注目が集まる場所へのぼりつめていく。今度はエステ経営者兼国際派映画監督との再婚が報じられ、やはりやり手だったと話題である。

 フジテレビ時代は先輩ごとにお茶やコーヒーの好みを覚え、その気配りから「チーママ」とあだ名がついていたという景子さん。フリー転身するときは愛人にならないかと持ちかけてきた男性も複数いたと自ら明かしている。男性あしらいに長けた年増アナが、有望な若きアスリートをたぶらかした。8歳下の横綱・貴乃花との結婚が公になった時、そう批判する声も多く上がったと記憶している。しかも出来ちゃった結婚だったが、当時は妊娠を否定。報道陣の質問をはぐらかしながら夫に甘える姿に、チーママ的な計算高さを感じた視聴者も少なくなかっただろう。結婚直後は嫌がらせの手紙が毎日のように届いたという。

 しかし2018年の秋に結婚生活にはピリオドが打たれた。理事長夫人になれないと分かったとたんに手のひら返しか、と再び批判された景子さん。離婚後もフジテレビ幹部やイタリアンシェフとの逢瀬が報道され、相変わらず金と権力につられるミーハーアナという印象は拭えなかった。再婚相手は10年来の友人だそうだが、3年前から同じマンションに部屋を借りており、不倫だったのではと勘ぐる向きもある。とはいえ景子さんも以前から講演会には引っ張りだこで、お金に困っているわけではないだろう。むしろ景子さんに群がる男性たちこそ、彼女の美貌だけでなくステータスに魅了された部分も大きかったはずだ。元フジテレビアナ、元有名人の妻といった、広告塔になりうる経歴である。いくら美人でもビジネスでは素人。でも、その経歴にはメリットがある。冷静に計算をしていたのは、男性たちの方かもしれない。そして景子さんは、きっとそういう男性を見極めるのが上手いのだろう。

 まさにチーママとしての手腕が光った再婚劇。お相手は美容関係で、景子さんの美貌は集客におおいに役立つことだろう。しかしお相手以上に、今回の結婚にメリットがある男性が2人いる。一人は元夫、一人は息子である。

彼女の再婚で一番メリットがあったのは息子? 互いのスキャンダルで露出を稼ぎ続ける相乗作用的親子関係

 少し前はストイックすぎる性格や洗脳騒動など、変わり者としてレッテルを貼られていたのは元貴乃花親方の方だった。でも景子さんがいかに目立ちたがりで奔放な女性かと報道されればされるほど、あんな女性と結婚して災難だった、と同情が集まる。別に彼女のせいではないが、現役中は度重なるケガに悩まされ、成績が低迷したことも事実だ。彼女が悪者になることで、元貴乃花親方のイメージは守られる。

 何より息子の花田優一さんへの恩恵も大きいはずだ。靴を作らない靴職人、目立ちたがりの母と息子だと、常にバッシングされる親子。でもどちらかの言動が騒がれるたび、もう一方もメディアの注目を集められる、相乗作用的関係が成立している。本業が何かわからないからこそ、自力で表舞台に出るのはなかなか難しい立場の優一さんにとっては、メディアが注目してくれるだけでありがたいだろう。

 最近はアーティストとしても活動。来年こそ紅白出場を宣言しているものの、実績はまだまだだ。けれども実父は芸能活動を応援してくれるわけでもないし、絶縁状態との報道もある。一方母親の再婚相手の経歴を見ると、実に頼りになりそうなのである。

 映画監督だけでなく音楽活動の経験もあり、ラジオのパーソナリティも務めていると聞く。優一さんが求める、さまざまな知識と人脈を持っていそうだ。実父より、よほど力になってくれそうと思っても不思議ではないだろう。ブログでは「誇らしい母のこの先の幸せを心の底から願っております」と記していた。

 報道に際して「人生100年として自分の人生を逆算で考えた時に、こんなに私を自然にしてくれる人ってなかなか会えない」と景子さんは語った。100歳になってもザ・女子アナ道を貫きそうなバイタリティが感じられる。でもやりたい放題に見えて、周囲の男性に誰ひとり損はさせていないのはさすがである。チーママ改め、ゴッドマザーというあだ名にしてもいいのではないか。

冨士海ネコ

2020年12月25日掲載

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