9時以降の営業NG、経済無視の韓国で「日本食争奪戦」 客と店が共に語った「文在寅・大批判」

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政府に振り回される飲食店の生き残り策

 緊急事態宣言以降、厳しい状況が続く景気の回復を図るため日本政府は様々な政策を打ち出している。7月22日から“Go To トラベル”から始まり、10月からは“Go To イート”が施行された。“Withコロナ”の経済対策を進めている日本に対し、韓国は“Withコロナ”を一切受け入れていないのだ。

 今月8日午前0時以降、首都圏の社会的距離が2から2・5段階に引き上げられ、飲食店やネットカフェ、塾、大型スーパーなど夜9時以降の営業がNGとなった。

 スポーツは無観客で、教育機関は非対面で授業を行っている。

 コロナ感染者の根絶が第一という政策に、世論から様々な声が上がっている。

「経済活動がままならない、極限措置をいつまで続けるつもりか」など、経済優先の政策を求める市民の不満が噴出しているわけだ。

 かつては“眠らない街、韓国”の見出しがSNSや観光雑誌に並んでいたソウルと首都圏は目下、夜9時になった時点ですでにゴーストタウンと化している。

 今から1年前、誰がこの光景を想像しただろうか。

 外国人の入国制限の影響を受けた明洞は“空き店舗”の張り紙が目立ち、閑古鳥が鳴いている、

 店舗の賃貸料の値下げを国に要求する張り紙も目につく一方、“持ち帰り可能”“宅配サービス”など、生き残りを模索する店もある。

 そして、コロナ禍などどこ吹く風と人で溢れかえり、宅配バイクが順番待ちをする飲食店もある。

 店の前に掲げる日本語に安心を覚えるのは日本人だけではない。

“鮨”や”ラーメン”などの日本食が人々に支持されているのだ。

 大人数での食事や時間が制限される昨今、“繊細な美味しさ”を求める人々は日本料理を選んでいる。

強気の値段設定、人々が求める日本の味とは

 宅配や出前文化が根強い韓国には、宅配サービスアプリがいくつかあり、いずれもトップメニューに “日本食”がある。

 日本食をタップすると定番の“鮨”や“ラーメン”、“とんかつ”“お好み焼き”などが並んでいて、日本食が韓国の食文化に浸透している実態が窺える。

 これらの日本食は決して安くはない。

“サーモン握り”10巻セットは約1200円、“うどんと握り10巻”セットは約2000円など、韓国のサラリーマンの昼食代平均720円と比べてかなり強気な価格設定だ。

 ボーナスカットや賃金値下げなど不景気に喘ぐ社会とは関係なく、日本食の繊細さに心を惹かれて財布の紐を緩める人々。

 大人数の食事を想定した韓国料理の飲食が難しい今、少人数で楽しめる日本食を選択する。

 世界の人々を魅了する日本食が、コロナ禍の韓国でひとり勝ちなのだ。

 今、営業を続けている日本食の店主と利用客にインタビューを試みた。質問は韓国における日本食と現政権、コロナの影響である。

・高級鮨店 日本人料理長 42歳

 不買やコロナの被害がないといえば嘘になりますが、同じ価格の韓国レストランと比べると安定した売り上げを出している方でしょう。

 お客様の多くは四季折々の繊細な味を求めているので、ウチなら1年を通して飽きることはないと思います。

 文政権は、日本人の私が言うのも何ですが常識で見れば、むちゃくちゃだと感じます。

 日本にいた頃は政治には無頓着でしたが、韓国はメディアや一般人を含め政治色が強すぎて、フラストレーションが溜まっています(笑)。

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