度重なる文在寅のコロナワクチン「確保ミス」、それでもこだわり続ける「反日」

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「国民の生命と安全を心配する」は正しいか

 韓国政府は、6月からワクチンの検討に入り、アストラゼネカのワクチン1000万人分をはじめ、4400万人分を確保する計画を立てた。

 他方、日本はコロナウイルスの発病初期からワクチン確保に取り組み、7月には契約締結を開始、アストラゼネカとファイザーのワクチンそれぞれ6000万人分を購入して、モデルナのワクチンも2500万人分を購入することを決めた。

 100~300人を対象に臨床試験も行われているが、その日本でさえ、他国より遅いと指摘されている。

「他国のワクチン接種の経過を見守りながら検討する」という文大統領の度が過ぎる慎重さに「国民の生命と安全を心配しているのか」という疑問が生じているのはいたし方ないことだろう。

 文大統領が自賛する「K防疫」でコロナウイルスを終息できるとでも言いたいのか知らないが、12月に入って韓国の新型コロナウイルスの1日当たり感染者は600人を超えた。

 優秀な「K防疫」の感染者は日増しに増え、国民がマスクを外して街頭に出られる日は遠くなっている。

中国の提案は受け入れ、日本の方は拒否

 国民に悲劇をもたらす文大統領は、一方で日本政府を困惑させている。

 菅義偉内閣は先月、10月から緩和して施行している「日韓ビジネスマン特別入国手続き」に関連して「羽田―金浦」の運航再開を提案したが、韓国政府が拒絶したことがわかった。

 その理由は、日本国内のコロナウイルス感染者が増加していることなのだが、この提案に関して日本政府が浮かれていたわけではもちろんない。

 韓国内の感染者数増が無視できないレベルにあるのは百も承知で、それでも日韓ビジネス関係者などが切望する入国制限緩和に踏み切ろうとしたのだ。

 もっとも、日本の提案を拒絶した韓国政府は、中国路線の運航を許可し、大韓航空は現在4つの中国路線を運航している。

 かねて“中国への服従”と“反日”を叫ぶ文在寅大統領らしいといえばそれまでだが、なんとも非常識な措置である。

 感染者は増え続けワクチンは間に合わず……ということになれば、日本政府が韓国人の入国を再度厳しくする可能性は大いにあるだろう。

韓永(ハン・ヨン)
日韓関係、韓国政治・時事専門ライター

週刊新潮WEB取材班

2020年12月15日掲載

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