「反日不買」「NO JAPAN」をリード 「韓国・文政権」を支える恐怖のコミュニティ

国際 韓国・北朝鮮

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文在寅も大統領選から利用を続ける狂信的な人たち

 本来は誰がどの製品を使うかは個人の自由だ。その意味で、文在寅政権が主導した政策の中で、「NO JAPAN」「反日不買」が最大の失策となったのは当然のことかもしれない。とはいえ、韓国ではネットを中心に日本製品に対する非論理的で露骨な批判が殺到している。今回はその恐怖のコミュニティを紹介する。

「NO JAPAN」をリードするコミュニティの多くは、日本製品を目の敵にする狂信的なユーザーで構成されており、政府の政策を支持し、自身の考えを他人にも強要している。

 現在ネット上でNO JAPANをリードしている韓国のコミュニティには、自動車愛好家の「ボベドリーム」(www.bobaedream.co.kr)、ITやアーリーアダプター(新しいモノ好き)の「クリアン」(www.clien.net)、デジタルカメラユーザーの「SLRクラブ」(www.slrclub.com)などがある。

 政治とは全く関係のないコミュニティが、いつからか社会問題を扱う場に様変わりし、最近では世論形成や人民裁判の主舞台となっている。

 本来の目的である専門分野の情報交換は影を潜め、現・政権与党の共に民主党の時代錯誤な扇動に利用されている格好だ。

 文在寅政権発足以来、このような傾向が明確になっていった。文在寅の紅衛兵と呼ばれるほど、民主党の手先と成り果ててしまった。

 NO JAPANはクリアンがその先兵となり、文在寅が反日政策を打ち出すと同時に、彼らはNO JAPANステッカーや横断幕を製作して配布し、日本を擁護する掲示板の書き込みを見つけると集団攻撃するようになった。

 論理も常識もないNO JAPANや政府の政策に少しでも異議を唱えると、親日派の烙印を押して貶める様が随所で見られた。

PS5や任天堂スイッチは「買ってもOK」の不条理

 クリアンは、2001年に発足したSONYのPDAブランド「クリエ」のファン・コミュニティが原点だ。

 韓国ではクリエが正規販売されておらず、クリエ・ユーザーは「アーリーアダプター」を自負する人々になる。

 コミュニティの名称である「クリアン(clien)」は、クリエを使う人という意味。IT市場が大きくなるにつれ、その後も様々なIT関連掲示板ができて人気上位を占めたが、現在は政治掲示板がランキングを席巻している。

 そんな中、NO JAPANアプリを開発したというユーザーがソニーのPS5を購入したとクリアンに書き込んだことから大炎上した。

表向きはNO JAPANを強要しておきながら、本人は日本製品を手に入れていた姑息さに批判が集中したのだ。

 このユーザーは、過去にも日本のコンソールとゲームに関する書き込みを多数アップしており、韓国で反日、NO JAPANの存在意義がブレていることが窺える。

 もっとも、韓国でPS5が人気になることは発売前から想定内で、同製品購入者を非難する書き込みは、この掲示板以外では見当たらない。

 表向きでは反日を叫びながら、一方で自分の趣味を優先し、楽しむ姿が容易に想像できるだろう。

 PS5の韓国での販売価格は約63万ウォン(約6万円)。

 事前予約は3次まですべて即座に締め切られ、事前予約の情報が流れるとネットでは予約獲得に成功するためのノウハウ解説記事が乱発された。

 予約にあぶれた人たちが向かうのは転売ヤーが席巻する中古市場で、そこでは90万ウォン(約8万7千円)前後で取引されることもあるという。

「あつまれ どうぶつの森」、任天堂スイッチ、PS5は、NO JAPAN支持者の間でも、「代替品がないから買っても構わない」という方便がまかり通っている。

 国内最大のデジタルカメラコミュニティー・SLRクラブも、NO JAPANの旗手となって文在寅の紅衛兵を自任している。

 キヤノンやニコン、ソニーのような日本製カメラの使用については「すでに購入した製品だからどうしようもない」、「代替品がないため、購入は妥当だ」とダブルスタンダードが大手を振って歩いている格好だ。

政府の政策に異議を唱える利己主義者

 他方、NO JAPANの矢面に立たされて過去最大の損失を記録したユニクロは、ジル·サンダーとのコラボ「+J」を売り出し、店舗は活況を呈している。

 コラボ製品が発売された日、ユニクロの店頭には朝早くから長蛇の列ができ、「一人当たり一点のみ購入可能」という告知まで出された。

 コラボ商品購入のためには少なくとも1時間以上並ばねばならず、短時間で売り切れとなって店頭から消えた。

 この現象もまた、クリアンでは議論の対象となり、厳しい批判が続出した。

 NO JAPANの初期からユニクロはNO JAPAN支持者の標的とされて嫌がらせを受けるなど、一部の店舗は閉店に追い込まれた。

 クリアンの掲示板はユニクロの前に並んでいる人々の写真を載せ、「犬、豚」など卑下する表現を用いて罵倒。

 ユニクロを購入する者は、政府の政策に異議を唱える利己主義者であると責め立てた。

 多くのネットコミュニティはそうなのだろうが、ことに韓国のコミュニティは集団意識が強い。そして、明確な理念もなく世論に同調する傾向も強い。

 韓国人は、何をするにしても他人に自分がどう見られるかが気になる人たちであり、これにダブルスタンダードが相まって、他人の過ちや間違いに対しては容赦なく痛烈に批判する。

 一方で、自分の過ちや間違いは認めず、様々な言い訳や弁明を並べ立てるケースが少なくない。

 文在寅と共に民主党は、このような韓国人の心理を非常に巧みに利用している。

 階層間や国家間の不和まで、彼らは絶えず自分たちの「公共の敵」を作り出し、韓国人を扇動しているのだ。

ソウルトンボ
ソウル在住の韓国人ライター

週刊新潮WEB取材班編集

2020年11月22日掲載

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