「反日」の効果はもうないと悟った「文大統領」の落胆

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日本軍がアジア・太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連行したと彫り込み

 ドイツ時間の11月5日、ベルリン・ミッテ区議会は、区内に設置された「平和の少女像」を、来年8月14日まで存続させる決議案を採択した。決議案には「少女像は武力衝突時の女性に対する性暴力議論に貢献」という曖昧な内容が盛り込まれている。

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 出席議員37人のうち、賛成28、反対9。

「社会民主党」「緑の党」「左派党」などドイツを代表する左翼政党と、スウェーデンに由来し情報の自由な共有と著作権の批判を追求する「海賊党」という耳慣れない政党が賛成し、一方、アンゲラ・メルケル ドイツ首相が属する「ドイツキリスト教民主同盟」や親企業性向の「自由民主党」などが反対した。

 緑の党に所属するミッテ区長は前月14日、撤去を保留しており、予想通りの決議だった。

 ドイツの政権政党と主流党が決議案に反対していることから、ドイツの政界や国民の多数意見が反映されたとはいえないだろう。

 要するに、ミッテ区長や文在寅韓国大統領の“共に民主党”など左翼政党の“正義”ということになるだろうか。

 韓国メディアは「少女像の永久設置に向けた議論の足場が用意された」「日本政府の思い通りにはいかなかった」と、これも想定内の報道をした。

 メディアは「韓国の勝利」「ドイツが韓国の味方になった」と読者を誘導したかったのだろうが、当初許可した1年間の設置期限を保障し、「戦争被害を受けた女性に関する抗議を象徴した芸術作品」という“原点”を認めたに過ぎなかった。

 ミッテ区の少女像は、設置した韓国系市民団体「コリア協議会」が像の碑文に“第2次世界大戦当時、日本軍がアジア・太平洋全域で女性を性的奴隷として強制的に連行した”と彫り込み、論争となった。

 市民団体は戦争被害を受けた女性を象徴する芸術作品と述べて許可を得たが、「日本人を憎悪する内容」を碑文に彫ったことから、撤去に関する議論が浮上したのだ。

 そして少女像を撤去しないかわりに、碑文の内容を修正する条件が提示された。

 茂木敏充外相が、ドイツのハイコ・マース外相に少女像を撤去するよう要請しており、「韓国が日本をターゲットにしている」意図を知りながらも、日本の立場も考慮した結果になった。

韓国メディアの少女像報道はもはやフェイクに近い

 像を設置した韓国系市民団体は「芸術作品」といいながら、目論んだのは、自分たちの「反日感情」をドイツ人に伝えることだった。

 碑文に書かれた内容は一方的で、碑文を見た市民が日本に否定的なイメージを持ち、地域に居住する罪のない日本人が危害を加えられる恐れが十分にある。

 日本は、朝鮮人慰安婦は抑圧された“性奴隷”だけでなく、“自発的な売春”もあったと主張しており、韓国と対立してきた。

 韓国の一方的な主張のみの記載は、第3者であるドイツ人を誤誘導しかねない。公正というなら少女像の設立に寄与した「正義記憶連帯(正義連)」も紹介すべきだろう。

 具体的には、こういった風にしなければ少なくともフェアではない。

《韓国の慰安婦・少女像、関連市民団体の正義連には慰安婦寄付金流用疑惑が生じており、元理事長で韓国の国会議員である尹美香(ユン・ミヒャン)は寄付金の横領、補助金の管理法違反、詐欺、背任など8つの容疑で起訴されている》

「韓国の勝利」「ドイツは韓国の味方だ」だと主張する韓国メディアの見方は拙劣にすぎる。

 韓国の国会議員とメディアはミッテ区少女像問題を“原点”に戻すため、涙ぐましい努力をした。

 寄付金横領などの罪に問われている尹美香氏は10月13日、ミッテ区の少女像を守ってほしいと書いた書簡をドイツ政府に送り、駐韓ドイツ大使館を訪問して記者会見を行っている。

 また、同調する共に民主党の国会議員は「ミッテ区少女像を撤去するな」と書いた内容のポスターを持って、自撮りリレーのパフォーマンスも。

 尹美香氏に嫌疑がかかっている犯罪をドイツ政府やミッテ区庁に伝えたら、少女像はどうなっていただろう。

 韓国メディアの少女像報道はもはやフェイクに近い。

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