千鳥のレギュラー番組が増加中 人気の秘密はワイプ芸を超えた秘技“Vツッコミ”

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VTRを止める番組

 もちろん、披露されるネタや歌の邪魔にならないよう、音量は調整され、字幕のサポートも付いている。

「何より凄いのは、千鳥のツッコミで演者が引き立つというところです。例えば『クセがすごいネタ』では冒頭、お笑いコンビのレインボーが恋愛ドラマのパロディを披露しました。

 パロディなのでボケもツッコミもありません。デート中、カメラを持った男性役と女性役が見つめあったりする“いかにも”という場面で視聴者は笑ったはずです。

 ところが千鳥の二人が『キヤノンのCMか』といったツッコミを加えると、面白さが増幅するのです」(同・スタッフ)

 千鳥の「VTRにもツッコミ」──略して「Vツッコミ」と呼ぶわけだが、これを徹底させている番組が、二人がMCを務める「相席食堂」(朝日放送テレビ・火・23:17/TOKYO MX・土・2:10)と、ノブと弘中綾香アナ(29)がMCの「ノブナカなんなん?」(テレビ朝日系列・土・22:25)だろう。

 どちらの番組も場合によっては、ツッコミのためにVTRを止めてしまう。要するにVTRよりツッコミのほうが大切にされているのだ。

封印された必殺技

 とはいえ、千鳥の“最大の得意技”を考えると、Vツッコミで人気が出るのは痛し痒しの側面もあるという。

 千鳥の出世作は「いろはに千鳥」(テレビ埼玉・火・23:00)。彼らは“ロケの達人”としてテレビ業界の注目を集めた。

「Vツッコミが格好の例ですが、確かに千鳥の技術は素晴らしく、スタジオでも視聴者を笑わせることができます。

 とはいえ、ロケ中の二人は抜きんでています。他者の追随を許しません。それに比べると、スタジオは『千鳥の二人じゃないと絶対にダメ』というほどではないのです。

 新型コロナの影響で、テレビ界は依然としてロケに支障が出ています。ロケ番組が本格復活せず、千鳥のお二人がスタジオに閉じこめられる状況が増えると、人気に影響が出てしまう可能性も否定できません」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年10月27日掲載

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