「稲田朋美」と「野田聖子」が衝突 自民党の一室の使用を巡って

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権謀術数が渦巻く永田町では、こんなものまで“政争の具”になるらしい。

 目下、自民党内で火花を散らしているのは、野田聖子幹事長代行(60)と、稲田朋美前幹事長代行(61)。テーマはズバリ“会議室の使用権”である。

 稲田氏といえば、近年、“極右”のイメージを脱却しようと、しきりに“女性”を強調するようになったことが知られる。

「今年の3月には、稲田氏が共同代表を務める議員連盟『女性議員飛躍の会』を結成。選択的夫婦別姓にも理解を示すなど“変節”し、政策転換をアピールしている。それもこれも、総理になりたい一心では、などと揶揄する声もあるくらいです」(政治部記者)

 そして、稲田氏の支持母体ともいえる、この「飛躍の会」が妙な軋轢を生むことになる。

 自民党関係者によれば、

「会結成の当時、稲田さんは幹事長代行。直属の上司だった二階俊博幹事長に、議連のため自民党本部7階の会議室、709号室をあてがってもらったのです」

 面白くないのは「飛躍の会」に所属していない女性議員たち。野田氏も同様で、

「幹事長代行に就任するや、一議連が特別扱いで会議室を占拠するのはおかしいと、口撃を強めているんです。野田氏は女性初の宰相を狙う筆頭格。女性進出を稲田氏の専売特許にしておくのは許せないのでしょう。過去には女性局長だった三原じゅん子参院議員が、同じくこの特別扱いにかみついたこともありました」(同)

 目の敵にされた稲田氏の事務所に見解を訊くと、

「党本部709号室は、二階幹事長のご提案で『自民党女性政策推進室』として設置され、稲田が初代室長に任命されました。女性政策を推進するための自民党女性議員の部屋であり、議連の部屋ではありません」

 議連のためでなく、広く「党の女性」のための部屋という主張だが、何だか空気はギスギスしていそうだ。

週刊新潮 2020年10月15日号掲載

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