売れっ子次々独立で大ピンチのオスカー 「5人の若手女優」が救世主になる可能性

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“将来を担う”人材

 2・3人目はオスカーの“将来を担う”人材を挙げてみよう。

 まずは、先日終了した深夜バラエティ『オスカル!はなきんリサーチ』(テレビ朝日系)で小芝と共演していた井本彩花(16)だ。なんと彼女は、17年の8月に開催された『第15回全日本国民的美少女コンテスト』でグランプリに輝いているのである。日焼け止めを塗らなければ外出禁止、太らないためにお菓子禁止など、母親が決めた“美の4カ条”を守ってグランプリを受賞したという彼女の魅力は“日本美人”然とした透明感高いルックスだろう。しかもまだ16歳という若さでその雰囲気を漂わせていることに驚かされる。また、小学1年生のときからクラシックバレエを習っていることもあって、何より姿勢――特に立ち姿が――美しいのだ。

 女優デビュー作は、当時事務所の大先輩で視聴率女優の米倉涼子が主演したあの大ヒットドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子』の第5シリーズ第9話であった。これは17年12月放送なので、美少女コンテストでのグランプリ獲得からわずか4カ月後のことだった。このとき彼女が演じたのは米倉演じる大門の患者となる九重遥役である。プリマを夢見る13歳のバレエ少女で、彼女自身の特技であるバレエを活かしたキャラクター設定だった。それだけに長い手足をしなやかに“魅せた”バレエの披露シーンは必見の出来映えだった。

 だが、何よりも印象的だったのは、ずっと続けてきたバレエが病気でできなくなる、そしてそんな思いから涙を流す……という場面だった。実際のシーンでは、涙は流れていなかったものの、演じた瞬間、その悔しい感情を彼女自身が本当に抱えていたと思わせるほどであった。また今年1月クールに放送された『女子高生の無駄づかい』(テレビ朝日系)では個性派の女子高生たちが揃うなかで、ホラーやオカルトを好む内気で人見知りな“マジョ”こと久条翡翠役を好演している。この作品では役作りのため、印象的な黒髪ロングヘアーを“過去最短”まで切ったヘアースタイルで挑むなど、大胆かつ度胸の良さもみせつけてくれた。

 今年3月にはこれまでの全キャストを一新して話題を集めた『ラーメン大好き小泉さん二代目!』(フジテレビ系)では桜田ひより演じる主人公の小泉さんのクラスメイトでクラス委員長にして成績上位の才女・高橋潤役をクールに演じている。真面目で誰に対しても厳しく接するキャラで、特に外ハネしたセミロングヘアーに眼鏡をかけた姿がインパクト大だった。

 そして、ついにNHK大河ドラマにも出演することが決まった。現在放送中の『麒麟がくる』(NHK総合・毎週日曜20:00~20:45ほか)でなんと織田信長の妹・お市の方を演じることになったのだ。この機会に井本彩花という女優の名をぜひとも覚えておいてもらいたい。

 3人目は、これも現在19歳という若手である。12年の第13回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞した井頭愛海だ。その翌年の13年には映画『おしん』でスクリーンデビューを飾っているが、一般的には16年度下半期のNHK朝ドラの『べっぴんさん』に出演していた女の子といえば、お分かりになる人も多いのではないか。演じたのは芳根京子演じる主人公・坂東すみれの長女・さくら役である。アパレルメーカーの創業者のひとりで、戦後は子供服作りに邁進する毋・すみれのあとを追うように服飾デザイナーの道を志す娘役を好演してくれた。特に印象的だったのが、反抗期を迎えたころの演技だ。ことあるごとに毋にたてつく姿を絶妙な“生意気さ加減”で体現し、観るものを大いに心配させたのである。

 その後も数々の連ドラやSPドラマに出演を果たすが、なかでも印象的だったのが、『さくらの親子丼2』(フジテレビ系)と『少年寅次郎』(NHK総合)の2作品だ。前者では記憶と言葉を失い、本名も分からない妊娠8カ月の少女・古井戸貞子(のちに竹園あゆみが本名だと判明する)役を、後者では主人公の寅次郎が淡い恋心を抱くマドンナの坪内夏子役を好演してくれた。

 特に『少年寅次郎』はあの国民的映画『男はつらいよ』シリーズの主人公・車寅次郎の少年期が描かれており、そこでバイオリンをたしなむほどのお嬢さま役として登場したのだが、『べっぴんさん』での役柄同様に持ち前の少し古風な顔立ちが、昭和の戦前戦後を舞台にした作品にピッタリとハマっていたのである。まさに裏表のない美少女そのものに見事になりきっていた。ただ、こう書くと“和風な美少女”役や“お嬢さま”役がやはり一番似合うと思ってしまうが、実は今ドキの女子高生役も好演したことがある。先の井本彩花と共演した『ラーメン大好き小泉さん二代目!』がそれだ。

 彼女はこのドラマで小泉さんをこよなく愛し追い求めるクラスメイト・大澤悠を演じた。ショートカットが魅力的なボーイッシュな美少女で明るく活発な性格で友達も多い。なのに小泉さんからはまったく相手にされず、スルーされまくり……というコミカルな役柄である。しかもこのドラマは原作の漫画があるのだが、その原作以上にコメディタッチのキャラクターになっていた。彼女がここまでガンガンにコメディをやるのは初めてに近かったのにも関わらず、いい感じにハマった。

 さらに井頭は今年10月公開の『鬼ガール!!』で、ついに待望の映画主演を果たすことに。鬼と人間とのハーフ・鬼瓦ももかを演じ、ブレイクの足掛かりを狙っている。

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