維新「美しすぎる議員」の“党員買収”と“パワハラ” 関係者は事実関係を認める

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 菅総理との蜜月が伝えられ、「大阪・関西万博」担当大臣まで新設。吉村大阪府知事の人気も手伝って、結党以来の悲願である“都構想”も現実味を帯びてきた。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの日本維新の会だが、その一方で取り沙汰されているのは、美人で鳴らす女性代議士の“裏の顔”だった。

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 目鼻立ちの整った“美しすぎる議員”こと、維新所属の森夏枝代議士は、前回の総選挙で初当選を果たした。とはいえ、出馬した京都3区では、対抗馬にトリプルスコア以上の大差をつけられ、比例復活で救われた口である。

 さて、そんな彼女の“疑惑”について、地元の自民党後援者が打ち明けるには、

「去年の初夏やったと思いますけど、日本維新の会から封筒が届いたんですわ。開けてみたら、維新の“党員証”と、2千円分の党費の“領収書”が入っていた。全く身に覚えがないので家中を聞き回ったら、俺の息子が知り合いに頼まれて家族全員の入党届を書いたと白状してね。党費については“維新の森さんが立て替えてくれるって聞いた”という。そんなん、党員を買収しているようなもんやないですか。さすがに呆れましたわ」

 維新所属の国会議員には年間200人の党員確保というノルマがあるという。だが、維新関係者によれば、地元回りをしないことで有名な森氏は、党員集めに苦労していたそうだ。

「フェイスブックには地元で熱心に活動する様子を載せていますが、実際は“写真撮った? じゃ、もう帰ろ”が口癖。地元のイベントにもロクに顔を出さないので、他党の議員さんから“おたくの先生はツチノコみたいやな”って嫌味を言われてますよ。これじゃ、党員など集まりっこない」

「極めて悪質」

 その結果、“党員買収”に手を染めてしまったようだ。

「森さんは支援者を通じて、党員集めを依頼していたと聞きます。党費は彼女が肩代わりして、応じてくれる人に家族がいる場合は、全員分の入党届を書いてもらったという話もある。50人分を仲介した人には、森さんが10万円の謝礼を渡したらしい。ただ、森さんが“党員”宛てに郵送した書類が大量に戻ってきてね。それこそ空き家に送っていたケースもあった。そこで地元・京都維新の会を取り仕切る事務局長が、森さんの杜撰な党員集めに苦言を呈したんです。すると、森さんは事務局長の給与を半額以下にカットした。それでも事務局長が辞めないと、今度は自動車通勤を禁じた上、会の全体会議で解雇を決議してしまった」(同)

 のぼり調子の維新とはいえ、さすがに横暴が過ぎるだろう。神戸学院大学法学部の上脇博之教授によれば、

「自分の選挙区の有権者が支払うべきお金を代わりに支払っていたとすれば、公職選挙法で禁じられた“寄附”行為に当たる。それが数十人規模となると極めて悪質といえます」

 党員集めの仲介者は事実関係を認めた上で、

「意味も分からず手伝いましたが、法に触れるなんて思いませんでした……。そんな危ないお金やったらすぐに返金したいくらいです」

 と平身低頭である。

 取材から逃げ回る森氏に代わって、維新の馬場伸幸幹事長はこう語る。

「うーん、党費の肩代わりは良くないな。もし事実なら然るべき調査をします」

 綺麗な花に棘があるように、美人な代議士にも“裏”があるのだった。

週刊新潮 2020年10月1日号掲載

ワイド特集「うまい話には裏がある」より

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