「竹内結子さん」追悼 “僕はこう思う”“私はこう考える”

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自然な感じで耳に素直に入ってくるナレーションが…

 とはいえ、私と同じようにやはり彼女と自死が結び付けられないという意見も沢山頂きましたので、それを含めて皆さんにお伺いしましたお言葉を伝えたく思います。

「今回のニュースは本当にびっくりしたわ。意外すぎるし、本当に目を疑った。彼女のナレーション好きだったんだよね。自然な感じで耳に素直に入ってくるんだよね。後でこれ竹内結子だったんだと気づいたこともあるくらい、自分の存在を押し付けてこないのが良かった。それにしても本当に残念」(48歳・男性・番組制作会社勤務)

「本当に意外でした。竹内結子さんもコロナで外出もできず心が病んでしまったのかな。赤ちゃんもまだ小さいから公園とか連れて行ったりしたかったんじゃないかな? でも連れて行くと写真週刊誌に撮られたりとか、自粛警察みたいな人に文句言われたりするから行けなかったんだろうな。本当にかわいそう」(37歳・女性・専業主婦)

「熊本の地震被災地に2016年から毎月、少なくない額の寄付をされていたと聞きました。今月も10日に振り込みがあったと。人の弱さをよく知っている方だったんでしょうね」(42歳・女性・メディア関係者)

「なんでこんな負の連鎖が起こってしまうんですかね。コロナとそれをいつまでも煽る風潮が確実に自殺者を増やしていますよ。そしてよく彼女たちを勝ち組なんて安易に表現する人がいるでしょ? 自分はそんな簡単な言葉じゃ片付けられないと思います。特に竹内結子さんなんて、自身で努力なさって勝ち取ったのが今の地位だったわけでしょ?」(41歳・男性・公務員)

「今まで数々の作品に出演して賞を取ったり、ほぼ絶え間なくオファーがあるのがその証拠でしょ。プライベートの時間を削ってセリフを覚えたり表現を磨くために取材をしたり、まして彼女はシングルマザーとして子育てもしていたし。そういう人を僻みや妬みみたいなことを言って貶めるのは許されないですね。まして亡くなった後にそんなことを書き込んだりするなんて言語道断です」(同)

『遺伝子』×『病歴によって蓄積した体内の変化』×『周辺の環境要因』

「もしコロナがなかったら、三浦春馬も芦名星も竹内結子も亡くなっていなかったと思う。もちろんそれぞれが抱えていた悩みはあったと思うけど、自粛自粛で仕事もプライベートも規制されてるだろうし、なんと言っても世の中のこの閉塞感がとどめをさしてしまったのだと思います。これは有名人だけじゃなくここ最近のうちに自殺した人の多くがそうじゃないかなと」(29歳・女性・研究員)

 まだ他にも意見は頂いたのですが、往々にして「意外だった」「好感を持っていた」という意見が多数でした。

 今年8月の我が国に於ける自殺者の数はおよそ1900人だったそうです。これは前年に比べて15.6%の増加ということです。

 コロナ対策も大変重要ですが、このまま自粛優先の世の中が続きますと自死を選んでしまう方がさらに増えてしまうことも考えられます。

 どうかウイルスに対して「正しい恐れ」を抱きつつも社会の正常機能を取り戻す指針を政府に示して欲しく思います。そしてそれを批判せずに追随した論調をマスコミにも発信して頂くことを願うばかりです。

 最後に医療機器メーカーにお勤めの方からの言葉を添えておきます。

「ここ最近は多くの人が新型コロナウイルスは風邪の症状で終わるんではないか? と思われているように感じます」

 その一方で、

「『コロナウイルスは危険』派の方々は後遺症を話題にします。コロナに限らず、全ての病気は身体の中に変化を生むのです」

 コロナウイルスで言えば、

「良い抗体が出来て、免疫が強化されます。悪い変化としては肺機能が落ちたりします。人間の健康を決める要素は『遺伝子』×『病歴によって蓄積した体内の変化』×『周辺の環境要因=生活習慣や伝染病の流行』なのです」

■相談窓口

・日本いのちの電話連盟
電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話0570・064・556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php

徳光正行(とくみつ・まさゆき)
1971年12月生まれ。茅ヶ崎市出身。日本大学芸術学部在学中よりミュージシャンを目指すが、父の病により断念。その後、司会業やタレント業に従事する。また執筆活動にも着手し『伝説になった男~三沢光晴という人~』『怪談手帖シリーズ』などを上梓。4月27日には岩井志麻子氏との共著『凶鳴怪談』を出版。現在YouTube「徳光ちゃんねる」でも活躍中。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月29日掲載

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