超絶ミステリー 毎日1人以上が死亡 呪われた「韓国」建設現場と欠陥が相次ぐ“理由”

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ラオス政府は欠陥工事による人災だと主張したが…

 18年7月、ラオスのセピエン・セナムノイダムの補助ダムが決壊した。

 韓国大手のSK建設が、韓国西部発電、現地企業、タイの電力会社と合弁で建設を進めた水力発電用の大型ダムで、発電容量の90%をタイに輸出する計画だった。

 7月22日、補助ダムの上部が一部流出しているのが発見されたが、台風の影響による豪雨で復旧は進まず、翌23日、ダムの亀裂が拡大して決壊した。

 ラオス政府は死者40名、行方不明者66名と発表。ラオスで少なくとも1611世帯7095人の被災が確認され、下流のカンボジアでも被害が確認された。

 ラオス政府は欠陥工事による人災だと主張したが、SK建設は豪雨が原因だとして責任を転嫁した。

 2015年5月、共立メンテナンスグループが運営するドーミーインの海外1号店、ドーミーインプレミアムソウルカロスキルが開業した。

 土地の地権者が建物を建設し、土地建物を借り受ける方式を採用したが、工事が大幅に遅延したため確認したところ、地主が発注した工事業者は、ホテルはおろかビルの建設を請け負った経験がないことが判明した。

 共立メンテナンスは日系建設会社のツチヤコリアに相談し、地主が発注した工事業者とツチヤコリアによる事実上のJVで完成に漕ぎ着けた。

現地企業は追加工事や工期延長が多発して、最終的には日本系より高額に

 2010年9月に竣工したソウル日本人学校は、フジタが請け負い、施工管理はフジタが行なったが、実際の工事を行ったのはいうまでもなく現地の作業員である。

 韓国人作業員は、時間になると作業を中断して帰宅する。翌日、同じ作業員が継続すればまだ良いが、別の作業員がやってきて引き継ぎがないまま工事を行う例がたびたびあった。またビニールシートなどのカバーを除去せずに作業を続行するなど、やり直しを指示するケースが多々あったという。

 なんとか竣工に漕ぎ着けたが、室内プールでトラブルが発生して水泳の授業に支障が出るなど、現場の作業員に泣かされた。

 韓国に進出する日系企業は、日系のツチヤかフジタと現地企業から見積もりをとって発注先を決める例が多い。

 当初の見積もりは一般に現地企業の方が安いが、設計と計画に沿って施工を進める日系のツチヤやフジタと違い、現地企業は追加工事や工期延長が多発して、最終的にはツチヤやフジタより高額になるケースが多いという。

 韓国の建設作業員は設計図によらず、また測量機器等も使わずに目視による現場合わせで工事を進める傾向が強い。

 韓国の建設現場には「安全管理」という語は見られないが、死亡事故でもない限り報道されることは殆どない。

 歪みや変形、欠陥など日常茶飯事で、欠陥のない建物の方が珍しく、建設中の事故やトラブルも報道しきれないほど日常茶飯事なのだろう。

佐々木和義(ささき・かずよし)
広告プランナー。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、住宅・不動産広告等のプランナー兼コピーライターを務めた。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い駐在員として2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、広告制作会社PLUXの設立に参画し現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月26日掲載

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