私を通り過ぎて行ったコロナ 罹患して回復した「徳光正行」が考えたこと

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感染経路不明? そんなの嘘でしょ…本当に感染経路不明だった

 予告なく突然やってくるという意味では災害や事故と同じようなコロナ。これに人知れず罹患していた徳光正行が、症状や罹患中の過ごし方、そして心の持ちようについて綴る。

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 別に隠していたとかそういうのではありませんが、新型コロナに罹患し完全なる復調を致しました。

 はいっ、早い話がコロナにかかったけど治ったということでございます。

 元来がひどい臍曲がりでありまして、私のなぞのコロナ感染報道などがネットニュースにあがったとしましたら、「テレビで見かけないからってコロナを利用して売名してんじゃないよ」なんて不快に思われる方もいらっしゃるのではなんて思いを巡らせまして。

 感染時には関係者の方々に「別に公表する必要ないでしょ」と伝えたのですが、一方で完治したらせっかく執筆の機会を頂いておりますデイリー新潮のこのコラムでお伝えできればなんて思いペンをとった次第でございます。

 さて、本題と申しましょうか、経緯から参りましょう。

「感染経路不明? そんなの嘘でしょ、後ろめたい濃厚接触とかあったんじゃないの?」なんてニュース報道を眺めていた私なのですが、自分が罹患してみますと、これが本当に感染経路不明だったのです。

 独り暮らしにつき、外食をしたり少々酒席に顔を出したりはしていましたが、いわゆるソーシャルディスタンスは守っていましたし、以前は好んで足繁く通っておりました艶席には3月以降顔を出すこともなく、私なりの自粛生活は送っておりました。

 さらに加えるのならば、中年オヤジのわりには潔癖症と申しましょうか、玄関の端にはクレベリンを置き、棚にはアルコール消毒液と弱酸性次亜塩素酸水を並べ、洗面所にはダチョウ抗体スプレーを置き、外出時や帰宅時にシュッとひと吹きずつかけていたのですが、コロナに罹患してしまいました(もちろん手洗いうがい外出時のマスク着用も)。

歯を磨いた時に今まで体験したことのない症状が

 治ったから言えるのかもしれませんが、どんなに用心していても免疫量が低下していたりすると、やはりウイルスは入り込んできてしまうのだなと痛感した次第であります。

 では私の身に起きました症状についてお話しいたします。

 まず初めに出ました症状は両足爪先の痛みです。

 年齢も年齢(48歳)なので、コロナとは思わず「ついに痛風がきたか」と肩を落としていましたら、続けざまに背中全体に痣ができた時のような鈍痛が走りまして、これも風邪の引き初めくらいに楽観しておりましたら、続いて襲ってきたのがその痛みが全身に周り、服を着るのも痛いような症状でした。

 しかしその時点で熱を測っても高熱というわけではなく、いつもより少し高いかな程度のもの(平熱が36・5度でこの時が36・8~9度くらい)で、一応人との接触はなるべく避けましたが「ほっとけば治るだろう」くらいの感じでおりました。

 そしてさらに夜が明け、歯を磨いた時に今まで体験したことのない症状が顔を出してまいりました。

 嗅覚障害であります……。

 これには驚きましたね、普段風邪を引いた時に鼻が詰まって嗅覚がおかしくなることはありましたが、鼻詰まりがない状態で嗅覚が効かなくなりさらには鼻の奥ですえた臭いのようなものが香ってくるわけです。

 ちなみに甘い・塩っぱい・辛いといったことが分からなくなる味覚障害症状は出ませんでした。

 が、さすがに「これはコロナだろ」となり保健所に連絡をと思ったのですが、以前知人が問い合わせたところなかなか電話が繋がらないというのを聞いていたので、ネットで調べましたら民間の施設でPCR検査が出来るとあったので早速そこに連絡をしましたら、スムーズにことが進み唾液を検出し病院に運んでもらい結果を待つということを選択致しました。

 数時間後、連絡があり案の定、検査結果は陽性でありました。

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