「巨人」はどこで日本シリーズを戦うか？ セ制覇でも「東京ドーム」使えず
リーグの違う球団の本拠地であれば…
このようにセ・リーグの他球団は「プライド」が邪魔をして交渉は難しいだろうが、リーグの違うパ球団の本拠地であれば、本拠地を貸すことへの抵抗感は弱まるだろうし、選択肢として適切ではないかという発想が浮かぶ。
巨人と同じ関東圏ということでいえば、千葉ロッテの本拠地のZOZOマリンスタジアム（千葉県）か、西武が本拠地とするメットライフドーム（埼玉県）が候補になるだろう。
ただ、パ・リーグ球団としても、巨人とのリーグの優勝争いはなくとも、パ・リーグ制覇に向けて必死にペナントレースを戦っている最中であり、これまたくどくなってしまうが、日本シリーズでの球場使用について巨人と正式交渉することは、セ・リーグ球団と同様に日本シリーズ出場を諦めることを意味してしまう。
もちろん、「パ・リーグで優勝できない場合は貸す」という条件付きでの交渉はできるかもしれないが、万が一、巨人が交渉して球場を借りようとしたパ・リーグ球団がリーグ制覇して日本シリーズ出場となると、日本シリーズは「全試合がパ・リーグ本拠地開催」という異例の事態を招く恐れもある。
寒さ恐れ、屋外球場はNG、京セラドームが最適か
今年の日本シリーズで懸念されるのは寒さだ。今シーズンは例年の143試合から120試合にリーグ試合数は減ったものの、開幕時期が例年より大幅にずれこんだ影響で、日本シリーズも当初予定の11月7日から2週間遅れの11月21日の開幕となる。
このため、東京ドームという屋内球場を本拠地とする巨人としては、是が非でも屋内球場で日本シリーズを戦いたいと考えるのが当然だろう。
こうした点も含めて諸々の検討をしてみると、巨人が日本シリーズで使う現実的な球場として最も可能性が高そうなのが、オリックスが本拠地とする京セラドーム（大阪府）ではないだろうか。
ライバルのセ・リーグ球団の本拠地ではなく、さらに屋内ドームであるという要素はかなり大きい。もちろん、関東から関西への移動というのは、新型コロナ感染対策の観点からすれば望ましくはないものの、巨人はペナントレース中もさらに遠い広島への往来を複数回経験してきたが、新たな感染者を出していない。
東京―大阪の移動中も入念な感染対策を施せば問題はないはずだ。
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